関東連合元リーダー・石元太一が獄中から出版。「塀の中」の実態とは?

関東連合元リーダー・石元太一が獄中から出版。「塀の中」の実態とは?
 2010年代の序盤、半グレの代名詞的存在だった関東連合の悪名は全国に轟いていた。その中心的な1人として挙げられるのが、石元太一氏。関東連合・千歳台ブラックエンペラーの16代総長であり、フラワー事件に連座して現在、服役中の身である。

 そんな石元氏は、獄中から「特別少年院物語」(大洋図書)を上梓した。少年院の実態や過去に起こした殺人事件について振り返るなど、自身の経験を内省的な筆致で振り返っている。そんな石元氏の著作からは、何が読み解けるのだろうか。気鋭の社会学者・開沼博氏が寄稿した。

 * * *

 前頭部左側頭部打撲、左上顎骨粉砕陥没骨折、三叉神経の知覚障害、上顎洞血腫、左眼球打撲による結膜下出血、前歯の骨折、内臓打撲による血尿――。
 歌舞伎俳優・市川海老蔵が西麻布のバーで暴行を受けて重傷を負い、連日のようにワイドショーがその背景や捜査の推移を報じた事件が起きたのは2010年のこと。あれから10年の月日がたとうとしている。

 いまの海老蔵は、あの時の海老蔵が知る由もないような経験をして、大きく変化を遂げている。多くの観衆は一昔前のあの事件のことを忘れてもいるだろう。他方で事件のもう一方の当事者=暴行をした側の人々が属しているとされる集団もまたこの10年で大きく変化した。

 彼らが属する集団は「半グレ」と呼ばれ、その得体のしれなさに世間が向ける好奇の目を背景に、テレビや雑誌がセンセーショナルにその内情を報じてきた。一方、2013年以降は警察当局が各集団を「準暴力団」に指定するところとなり、厳しい摘発が進んでいった。その結果、かつて隆盛を誇った集団の多くがいまや壊滅状態にあるとも言われる。しかしながら、2019年にお笑い芸人の雨上がり決死隊・宮迫博之が反社会的勢力の忘年会に出席していた“闇営業問題”が報じられた際には、そこに「半グレのリーダー」がいたとも報じられた通り、闇社会に一定の居場所を置いているらしいことは確かだ。

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