
そこにはどのような光景があり、どのような人が参加していたのだろうか。実際に行ってみた。
◆今年も屈強な警備員が至る所に配備
2020年10月31日、筆者はJR渋谷駅に降りた。時刻は18時30分。
「去年までのハロウィンでは、まったくないね。やっぱり閑散しているというか……」
そう話したのは、筆者の助手として同行するA氏。都内在住で、筆者とは小学校以来の付き合いである。
「これならいつもの週末のほうがよっぽど賑わってるくらいだ。みんな、渋谷を避けてるんじゃないか?」
彼の言う通り、渋谷駅ハチ公口につづく通路は「イベント感」がまったくない。平日夜の山手線と大差ない光景である。実際に駅からハチ公前広場に出ても、仮装をする人は数えるほどしかいない。
が、それを補うかのように多くの警察官や民間会社の警備員が配置されていた。
去年、渋谷に訪れた人々を見事に統制する株式会社BONDSグループの警備員たちが大きな話題になったが、今年も健在の様子だ。黒い制服を着た素晴らしい体格の警備員が、メガホンを片手に歩いている。
「ハチ公前広場で立ち止まらないでください! 通行の方々を優先してください! 危険ですから、広場で立ち止まらないでください!」