
サラリーマン向けの副業として、人気のある不動産投資。月々数万円程度の副収入はもちろん、融資を使ってレバレッジをかけることで、より大きなキャッシュフローを得られる可能性がある。しかし、レバレッジによるリターンが期待できる一方で、リスクも大きくなることを自覚していないサラリーマン投資家も多い。
「サラリーマンを辞めるために不動産投資で成功するはずが、まったく逆のことをしてしまいました。失敗に自覚した時は、まるで悪夢を見ているよう。2億円もの借金の支払いを思うと、不安で夜も眠れなくなりました」
とは、KENJIさん。転職に成功して一部上場会社に勤めたものの、激務とパワハラで身も心もボロボロとなり、藁にもすがる思いではじめた不動産投資では、スルガ物件を購入してしまい窮地に立たされた。
「スルガ銀行といえば、新築シェアハウスかぼちゃの馬車での不正融資が有名ですが、地方の1棟物件に対しても、積極的な融資を行っていました。“スルガ融資=ダメ物件”とは限りませんが、私が購入した時期は、不動産相場が上昇しているタイミング。業者の利益がたっぷり乗った“買ってはいけない物件”を買ってしまいました」
◆利回り10%が魅力的に見えた
KENJIさんの購入物件は、利回り10%で金利は4.5%。当時は利回り8%程度のスルガ物件も多く出回っていたため、お買い得な物件を購入できたと喜んでいたそう。