◆72時間の潜伏取材で撮った問題シーンの数々
GW明けの早朝、新宿・歌舞伎町区役所通りの歩道を、2人乗りする一台の電動キックボードが走り抜けた。運転するホスト風の男性の服を摑むのは、スマホをいじる「ぴえん系女子」。アフター終わりの客を新宿駅まで送り届ける仲睦まじい姿ではあるが、明らかに危険運転である。
しかし、ここ歌舞伎町ではなんら珍しい光景ではない。この街ではホスト、スカウト、客引きなどの間で電動キックボードが大流行しているが、その多くが当たり前のように危険運転をしている。
場所は同じく区役所通り。終電もなくなった深夜2時頃、若い男性が運転する2人乗りの電動キックボードが車道と歩道を交互に走り、縦横無尽に歩行者の間をすり抜けていった。取材班が自転車で追いかけると、2人乗りのまま通行人の女性に、「お姉さん、これからどこ行くの?」とナンパ行為をしている。
女性に断られた2人組は、「キャハハハハ!」と笑い声を上げながら歩道を走り続け、駐車場に停めてあった他県ナンバーの車に乗り込むと、消えていった。わざわざ他県から歌舞伎町まで電動キックボードを持ってきているのだ。
◆「トー横界隈」の若者たちも電動キックボードを乗り回す