◆中年が恵まれた存在だったのは団塊世代まで
人生100年時代、社内での限界が見え始めた40代半ばの中年も、まだまだこれから30年近く働く必要があるだろう。「惰性で働くには人生長すぎる」と語るのは、経営アドバイザーの萩原雅裕氏。
「これまでの中年男性は、いわば社会のマジョリティでした。自ら人生について深く考えなくても、流れに乗ってさえいれば社会が適応してくれた。でも中年がそんな恵まれた存在だったのは団塊世代まで。現在の働く中年はさまざまな危機に直面しています」
会社では早期退職を迫られ、仕事、会社での居場所、体力、記憶力や説得力など、あらゆるものが失われていく。
「誰もが中年になるまでの間に、目標の下方修正を繰り返し、すでに理想と夢を失っている。そのため、どうしたいかと問われても答えられない。中年に必要なのはキャリア目標ではなく、ありたい姿。僕自身も年単位で迷走していました」
◆経営アドバイザーの提言『自分の中の定年をつくる』
そんな“中年の危機”を萩原氏はどう乗り切ったのか。