メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。
ユニクロで全部揃ってしまうビジネスアイテム
今回はユニクロの中でもビジネス向きのマストバイ。ここ数年でスーツにシャツにネクタイに、とビジネス用のアイテム展開が増えてきたユニクロ! ただどれを選んでいいかわからない人も多いはず。
今回はスーツ、シャツ、ポロシャツ、ネクタイ、ベルトとフォーマルに必要なアイテムをすべて解説します。今やビジネスウェアも一通りユニクロで揃っちゃうんですよ……
★最強コスパのセットアップ! ただし注意点も…
・感動ジャケット/ウールライク 6990円洗濯機で丸洗いができて通気性もよく、速乾性も高い、スポーツ素材的なイージースーツ。イージーだけど。案外セットアップで着るとフォーマル感も出てくれるので普段のビジネス着にはちょうどいい。
「いやウールじゃないスーツなんて……」
「こんなイージーなスーツ失礼じゃないか」
なんて考えるオジサンも最早特定の職種の特定の企業にしかいない絶滅危惧種となりましたのでご安心を。今は余程お堅い仕事でもない限り、感動スーツで文句を言われることはありません。
ウールスーツと比べて扱いがラクで、着心地も快適、しかも上下で合わせても1万円ほどと破格です。しかも、特殊体型の方に向けてジャケットに関してはセミオーダー仕様が存在する。袖丈などをいじることができるので、既存サイズでは適合しない人も安心です。
しかも、このセミオーダー、実は注文を受けてから作る一般的なセミオーダーのやり方ではなく1cmごとに在庫を抱えているというユニクロの力技。
ただ、感動シリーズは一点注意が必要。
コットンライクとウールライクの2種類が展開されていますが、ビジネスで活用できるのはウールライクのほうです。もちろんコットンライクを使っては「いけない」ワケではないのですが……ただ、ガサッとした風合いでカジュアルな印象が強いのでかなり崩したイメージとやや安っぽい雰囲気があります。
普段着としてはいいですが、ビジネス着としてはいささか迫力不足です。ウールライクの方が光沢感やドレープ感があり本物のスーツっぽくておすすめ。
「コットン」「ウール」という響きで「コットン=春用」「ウール=冬用」というふうに解釈されてるかもしれませんが、決してそうではありません。ウールライクもオールシーズン用ですのでご安心を。
★本格的なスーツがほしいなら…
・ストレッチウールスリムジャケット/カスタムオーダー 1万7900円感動シリーズはカットソーの延長の様な平面的な作りですが、こちらは立体的に体に沿うように作られており、やはり印象はこちらのほうが圧倒的にフォーマル。
素材の違いだけでなく、テーラリングの違い(シルエットが立体的になる)が強く感動シリーズとはまったく別物。
当然、その分、素材も本格的。感動スーツのようなイージーケアではなく、容赦なくシワもつくし、クリーニング推奨です。さらにこちらもセミオーダーのサービスが展開されておりより体に適したフィッティングを実現することができる。
スリムモデルとレギュラーモデルがあり、好みにもよりますが……多くの方はスリムのほうが満足できると思います。本格的なスーツがほしい方はこちら。
★シャツは今や「ジャージー素材」が主流なんです
・スーパーノンアイロンジャージースリムシャツ/BD/長袖 3990円一般的なシャツ素材「布帛」だとストレッチ性をつけるのが難しい上に、シワがつきやすかったり、また素材感が硬くなりやすく、体にフィットしにくかったりします。無論、だからこそ美しい光沢が望めるのですが……最近ではカットソー素材でもシャツ素材に見せることができるようになってきています。
だったら「ストレッチ性がもともと強く、さらに柔らかく着用感が快適で、シルエットも体にフィットしやすく美しい(伸縮性があるのでラインを綺麗に出せる)、加えてシワがつきにくいイージーケアにできるカットソー素材でシャツ作ればいいんじゃね??」と量販からブランドまでジャージーシャツが市場を席巻しているのです。
ユニクロもいつのまにかビジネスシャツの主力がジャージーになっています。これは一度袖を通すと快適さから抜け出せなくなると思うので、是非一度お試しを。セミオーダーモデルもあります。
襟はボタンダウンを選ぶ人が多い気がしますが、ネクタイを締める着こなしならセミワイドの方がおすすめです。セミワイドは襟が横に開いた形になるので胸板が厚く見えさらにネクタイが強調される。
すると、ネクタイの柄や光沢感で華やかな印象が強くなるので、スーツスタイルがよりゴージャスにラグジュアリーに感じる。高見えさせることができるのでおすすめです。
★クールビズ用ならこちら
・エアリズムカノコポロシャツ/ボタンダウン 2990円ただ、ポロシャツもラコステの様な襟が寝ているタイプではビジネスには馴染みません。シャツ同様に襟に高さのある「台襟」と呼ばれるパーツがついたものがおすすめ。
さらにこちらは表がコットン・裏がエアリズムになっており、快適な着用感だけど見た目は高級というダブルフェイスな素材になっています。
2990円と格安ですが、シルエットから格式、素材まで完璧。ビジネス用のポロはもはやユニクロで十分すぎます。
★異常な完成度のネクタイが1990円…
・シルクネクタイ 1990円ネクタイは生地こそ少ないですが案外ちゃんと作ると高いもの。生地の目によって引っ張りやすい方向が異なる。
すると、ネクタイは締める手順を考えて目の向きを変えないといけないので、生地の取り都合が悪くコストがかかるのです。高級ネクタイと格安ネクタイの差はそんなところにもあります。目の向きを考えていると美しくノットを作りやすいので見え方が変わってきます。
また、剣幅も8cmと最も使いやすい万能サイズ。ラペルが太いクラシカルなスーツから、細いモダンなスーツまで対応できるのがユニクロのネクタイのいいところ。
残念ながら柄はベーシックなものしか揃えられていないですが、無地・レジメン・ドットとあれば、まあたいがいは対応できるとは思います。1990円は破格です。
★ベルトはカジュアル用と間違えないように
・イタリアンレザーステッチベルト 2990円・イタリアンレザーヴィンテージベルト 2990円
ヴィンテージテイストなどもってのほかです。スーツはルールが決められていてコーディネートが非常にわかりやすい。「一度覚えておけば一生使えるロジックなのでスーツ本」などを一度読んでみるといいでしょう。
★靴下はリブソックスを選ばないこと
・スーピマコットンカノコソックス 390円50色ソックスは光沢の少ないリブソックスでかなりカジュアルな印象。スーツで使うソックスは光沢のある組織の細かいものが基本です。なので、こちらスーピマの高級コットンで光沢があり、かつカノコの細かい組織のものがおすすめ。
また、色はパンツと靴の色に合わせるといいでしょう。パンツと靴の色が異なる場合はその中間の色を選ぶといいですね。
以上、今回はビジネスで使えるユニクロマストバイでした!
―[メンズファッションバイヤーMB]―
【MB】
ファッションバイヤー。