歳をとると回転寿司に行っても、若い頃のように皿を重ねられないのがつらいという話をよく聞く。
筆者は違う。
子どもの頃から15皿は平らげ、親に嫌な顔をされていた。そして、30歳を過ぎても食欲は衰えず、20皿は毎回平らげている。もちろん、「シャリ小」なんて甘えた注文はせず、重ねるのはすべて2貫ずつの安い皿だ。

くら寿司「ひとりで5000円分」食べていた記者の挑戦。“寿司...の画像はこちら >>

週2回、くら寿司で5000円の会計を支払っていた時期が

そのため、くら寿司とちいかわのコラボのときは、大谷翔平のごとくひとりで大活躍。カウンター席で5皿食べるごとにびっくらポンを引き、最終的な会計はひとりで5000円になったため、うちわやクリアファイルを2つもらって帰った。当時、週に2回は通っていたものだから、当時の支出の半分近くは寿司代だったと思う。

しかし、いくら食べきれるとはいえ、ひとりで5000円は使いすぎだ。もちろん、腹八分目で抑えようとはしているが、結局20皿も食べてしまうので、仮にすべて150円の皿であっても3000円はする。

つまり、食べ方を変えなければならない。いつもは着席するなり、タッチパネルで頼める分だけ頼み、テーブルを寿司でいっぱいにして猛スピードで平らげて、「臨界点」が来るのを待つ。そんな食べ方ではなく、フランス料理のオードブルのように、寿司以外の品物をゆっくりと食べていけば、落ち着いて腹もふくれるはずだ。

寿司以外のメニューで新境地へ

くら寿司「ひとりで5000円分」食べていた記者の挑戦。“寿司以外”のメニューだけで満腹を目指してみた
今回は2000円以内で収めた
そこで、回転寿司での新たな食べ方を模索するべく、くら寿司へと向かった。夜は常に混んでいるくら寿司でも平日の昼間は程よく空いている。

店内で席の予約をするとカウンター席に通された。
ただ、今回は寿司以外のメニューを頼む予定だ。うどんや茶碗蒸し、天ぷらの器は寿司皿と違って皿カウンターに入れられないので、溜まる一方だ。忙しい店員さんを呼びつけ恥を忍んで「たくさん食べるので」と告げてテーブル席に通してもらった。

席に着くとレーンで流れてくる寿司を手に取りたいものだが、まずは腹に溜めなければ元の木阿弥。ただ、くら寿司は寿司以外のメニューも豊富で、本当は「寿司を食べる場所」なのだが、季節限定メニューでも珍しいうどんやラーメンもあり、興味をそそられる。

早速、2000円分の寿司以外のメニューを注文しよう。組み合わせは胡麻香る担々麺(550円)、きつねうどん(490円)、特製茶碗蒸し(270円)、なんこつ唐揚げ(300円)、チョコケーキ(190円)、チーズケーキ(190円)で合計1990円だ。

くら寿司の担々麺、その実力はいかに?

最近SNSのコメントで「2000円という制約があるのだから2000円内に収めろよ」というコメントがあった。おっしゃる通りだ。ただ、そういうことを考えられていれば、そもそも太っていない。

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想像以上に本格的だった担々麺
今回注文したメニューの中でも、最もおすすめしたいのが胡麻香る担々麺だ。正直、コールドチェーンのラーメンといえば、歯ごたえのない、もそもそとした麺が多いため、手に取るのをためらう人も多いだろう。

しかし、くら寿司の担々麺は麺のことが気にならないくらい、スープと挽き肉が麺とよく絡み、「安っぽさ」を感じさせない作りになっている。


「担々麺は寿司と合うの?」と思われるかもしれないが、くら寿司の担々麺は辛くなく、味が濃いので、寿司に合う。推奨されている食べ方に「お肉系の寿司を食べ終わった後のスープに入れる」というものがあるが、正直、酢飯の酸っぱさが勝ってしまう気がするため、スープは飲み干そう。

ガリの代わりになんこつ唐揚げを…

くら寿司「ひとりで5000円分」食べていた記者の挑戦。“寿司以外”のメニューだけで満腹を目指してみた
言わずもがな寿司と合うきつねうどん
次に、きつねうどんだ。当然のことだが、寿司とうどんの相性は抜群だ。寿司は基本的にすべて醤油味になってしまうが、チェイサーとしてうどんの出汁をすすれば、味変にもなる。ただ、今回は寿司を頼まないので、スープを飲み干そう。

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オーソドックスな茶碗蒸し
そして、茶碗蒸しも寿司を食べるのであればマストだ。くら寿司といえばトリュフクリーム茶碗蒸しもあるが、筆者はオーソドックスなほうが好きだ。今回は話が別だが、普通に寿司屋で注文する際は当然すべて冷たい。そこに茶碗蒸しを組み込むことで、寒暖差が胃袋の中で生まれ、より食欲が増す。

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なんこつ唐揚げは箸休めの役割を担う
同じような理屈で、揚げ物も欲しくなる。そこで重宝されるのが、なんこつ唐揚げである。寿司というさっぱりしたものを食べ続けると、途中で飽きてくる。
そこで、なんこつ唐揚げというコリコリ食感の揚げ物を、ガリのごとく寿司の合間に挟んでおけば、よいアクセントとなる。もちろん、注文した寿司を待っている間にも、つまみとして食べられる。

くら寿司の卓上にあるのは生姜ガリではなく、「大根ガリ」である。ぶっちゃけ、まだ慣れない。そのため、味変のパートナーにはなんこつ唐揚げがいい。

腹は満たされても、おさまらない欲求が…

ここまで食べてきて思ったのだが、すべて寿司を食べることを前提にしたラインナップだ。ラーメンとうどんのスープを2杯も飲み干しているため、結局、物理的に腹は満たされるが、「寿司を食べたい」という欲求は止まらなかった。

そこで、最後にケーキを2つを食べる。いつからだろうか、寿司の食べ方といえば、最後に濃厚なトロ、うなぎ、ウニなどを食べるのが相場だったが、回転寿司では甘味に走ってしまう。というのも、安定したおいしさだからだろう。

さすがにここまで食べたら、お腹いっぱい。びっくらポンも3回引けた。
満足げに店を後にする……。でも、やはり何か物足りない……。

くら寿司「ひとりで5000円分」食べていた記者の挑戦。“寿司以外”のメニューだけで満腹を目指してみた
完食するも、寿司を食べずにはいられなかった
結局、もう一度入店して寿司を5皿食べてしまった。いずれ、寿司で破産する。

【今回の摂取カロリー:1120kcal】

<TEXT/千駄木雄大>

―[「チェーン飯」を2000円で爆食い]―

【千駄木雄大】
編集者/ライター。1993年、福岡県生まれ。出版社に勤務する傍ら、「ARBAN」や「ギター・マガジン」(リットーミュージック)などで執筆活動中。著書に『奨学金、借りたら人生こうなった』(扶桑社新書)がある
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