少し気が早いようにも思えますが、街のディスプレイはクリスマス仕様となりつつあります。
 日本においてはキリストの生誕祭ではなく、主にカップルのイベントとして盛り上がる行事として認識されていますが、準備はつつがなく進んでいるでしょうか。


 今回はイベント時に使える「恋愛力」をテーマにお届けします。

デキる男は「とっくにクリスマスの下準備を終わらせている」 婚...の画像はこちら >>

とっくに下準備を終わらせている?

「そうは言っても、人気のレストランを半年前から予約するような昭和時代でもあるまいし、撮影の必要があるインフルエンサーでもないのだから、まだノータッチで問題ない!」

 まさかそう豪語されることはないと信じたいところ。

 なぜなら、恋愛力の高い男性は、もうとっくに下準備を終わらせているのがこの季節です。ちなみに、片思いの人だけでなく、パートナーがいる人、特に恋人ではなく配偶者がいる人こそ、イベント時の恋愛力は大きく問われます。

 一緒にいることが当たり前の日常となっているからこそ、新鮮さを取り戻すイベントを積極的に活用していくべきなのです。

 なにも用意がない方は、今すぐ私と一緒に準備を始めていきましょう!

やることは簡単、まず…

 とはいえ、「1日の行動で一発逆転」なんて虫のよい話はありません。だから、「今すぐ」の準備が必要となります。

 どういう意味かというと、今日からすぐに、“プレクリスマス”を始めてしまいましょう!との提案です。

 やることは簡単です。

「まだ気が早いかもしれないけど、今年のクリスマスはちょっと特別な過ごし方をしたいね」

「ネタバレみたいになっちゃうけど、どんなプレゼントがいいか悩んでるから、一緒にウィンドウショッピングに行こうよ」

 などと話したり、メッセージを送るだけ。「あなたと過ごすクリスマスを今から楽しみにしていますよ」の気持ちを言葉で伝えれば、最初の準備は終わりです。

 恋人であれば、「クリスマスも一緒に過ごす前提なんだ!」と思ってくれることでしょうし、配偶者なら、「○回目なのに、今年も楽しみにしてくれてるんだ!」と思ってくれるはずですから。

 いやいや、「これまでそんなこと言ったことないのに! さては浮気か借金か? と詰められそう」なんて心配は無用です。

 ごく普通に否定して、「今までちゃんとできてなかったのがよくないなって、反省しただけだよ」と返せばそれで丸く収まるでしょう。
本当にやましい爆弾を抱えている場合は……また別件なので、今回はお答えしません(苦笑)。

準備は「早いに越したことはない」

 この“仕掛け”さえ済ませれば、あとは当日まで、相手にはうっすらとロマンティックな感情が継続します。

 欲しいものをなんとなく聞いていたとしても、いざ贈るとなると、「これ!」となるものはなかなか決められないことも多いでしょう。「特別な過ごし方」にしても、選択肢は多数あります。

 時間に余裕があるからこそ、ゆとりを持って思いを巡らせることができるもの。つまり、あなたがなにもしていない時間でさえも、相手にとってはあなたの思いやりを感じられる時間に変化するのです。

 もちろん、一緒に「ああでもないこうでもない」と考えるきっかけと時間も生まれます。相手の好みやクリスマスに望むものを、より正確に把握できるはずです。

 それが2週間前だったり1カ月前だったりでは、準備が急ピッチになり、ドタバタとした生活のなかでじっくり話す機会はそう持てないでしょう。

 だからこそ、早いに越したことはないのです。なんだったら梅雨入りの時期からクリスマスの話をしてもダメなことはひとつもありません。

 すごく早いタイミングで「コレ!」というプレゼントがもし見つかっても、大丈夫。売り切れないうちにさっさと買ってしまって、先取りであげてしまえばよいだけです。


 その場合、当日にはちょっとした花束などささやかなプレゼントを用意すれば、「せっかくのクリスマス」も、寂しくはなりません。

「特別な日にしたいと思っているよ」と伝えれば…

「このご時世でもクリスマスは男がもてなせ、ってこと?」

 そうカッカしないでください。

 というのは、女性の場合だと、8月にはクリスマスを意識している人も少なくないはずなのです。

 ホリデーコスメの発表は、早いものではその頃から(早期販売予約は9月頃から)始まります。女性向けのクリスマス商材の動きは化粧品に限らず、早めなのです。

 そのため、女性自身は、あえて相手に言わないものの、クリスマスの意識を夏頃には持っている確率が高いのです。ただ、それを相手と共有して盛り上がれると思っていないことが多いだけです。

 ですから、「自分“も”」クリスマスに意識が向いているよと、特別な日にしたいと思っているよと伝えれば、それに呼応してくれる可能性は高いはず。そこであなたの希望もしっかり話しましょう。

 ただただ「相手に付き合ってやる」のではなく、「一緒に楽しむ」ことを、ともに考えてほしいということこそが、言いたいことです。

サプライズはくれぐれもNG

 コミュニケーション不足は、対人関係すべてに共通する問題です。しかし、頭でいくらわかっていても個別の実践では苦労してしまうのが、これまた共通の悩みでしょう。

 クリスマスに限らず、なんらかの記念日や行事をフックに、「お互いの/一緒の幸せを連想する」会話や行動を共有すること。


 コミュニケーション不足を解消する手立てのひとつに過ぎませんが、こうした年間行事の効能は案外長く期待できるとわかっていただけたでしょうか。

 なお、コミュニケーションを軽視する行為ともいえる、サプライズはくれぐれもNGです!

 どうしてもしたいなら、相手と話し合ったことのプラスアルファのオプションに留めてください。「たしかこういうのが好きと言っていたから間違いないはず」と思っても、タイミングや場所次第のこともあり、好みを完璧に把握しているとも限らないわけですから。

 そして、「妻への家電(家事用品)プレゼント」も基本は厳禁ですから、ご注意を。生活を支える日用品は家計から出して、「プレゼント」は相手の心を彩るものをこそ、選びましょう。

 出会ってすぐなら、ただ話すだけ・ただ会うだけのことが、特別なひととき。そうではなくなってからの先、一生使える「恋愛力」をこそ、磨いてくださいね。

<TEXT/植草美幸>

【植草美幸】
結婚相談所マリーミー代表取締役、恋愛・婚活アドバイザー。 1995年にアパレル業界に特化した人材派遣会社エムエスピーを創業。そこで培ったマッチング能力・人材発掘力を生かし、2009年に結婚相談所マリーミーを設立。日々カウンセリングを行いながら、セミナーの開催、テレビやラジオへの出演など幅広く活動中。著書に『ワガママな女におなりなさい 「婚活の壁」に効く秘密のアドバイス』(講談社)、『モテ理論』(PHP文庫)など
編集部おすすめ