◆第20回ヴィクトリアマイル・G1(5月18日、東京競馬場・芝1600メートル)

 第20回ヴィクトリアマイル・G1(18日、東京)の「考察」データ編は好走例が多い前走4着馬に注目し、人気薄2頭が波乱を演出する可能性を探った。

 前走の着順別にヴィクトリアマイルの成績を調べると、4着の馬が勝率9・5%、連対率19・0%と2部門でトップに立っている。

今年はアリスヴェリテとビヨンドザヴァレーの5歳馬2頭が該当。前者がステップとして走った福島牝馬S組では、17年2着のデンコウアンジュ(11番人気)の激走が記憶に新しい。

 デンコウアンジュの福島牝馬Sは8番人気4着。向こう正面からまくって勝ちにいき、見せ場をつくった。前走で9番人気だったアリスヴェリテは、出たなりの競馬でも集中が途切れず。脚質こそ異なるが、ともに収穫が得られる内容で、戦前の評価も含めて2頭の状況は酷似している。さらに中2週だった本番までの間隔が、今年からは中3週に。長距離輸送が続く関西馬にとっては間違いなくプラスだろう。

 もう一頭の阪神牝馬S4着馬ビヨンドザヴァレーにも追い風になるデータがある。父イスラボニータは20年以降、東京・芝1600メートルで産駒が50走以上した種牡馬で、ドレフォンと並ぶ1位の連対率25・0%。同馬は重賞だった直近3戦の1着馬との差は0秒1、0秒2、0秒2。新馬勝ちした舞台で、ひと押しが利いてもおかしくない。

先行予想の段階で印が回らなかったが、こちらも狙ってみる価値は十分にある。(玉木 宏征)

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