◆日本生命セ・パ交流戦 2025 日本ハム2―6広島(13日・エスコン)

 日本ハムは13日、広島戦(エスコン)に2―6で敗れ、連勝は3で止まった。「1番・右翼」でスタメン出場した水谷瞬外野手(24)は、6回に完封を免れる右越え2号ソロを放つなど今季初の猛打賞。

4打数3安打1打点と存在感を示した。今季は左脇腹痛の影響で出遅れ、4月に1度昇格するも状態が上がらず再調整。満を持して交流戦から1軍に戻ってきた“交流戦史上最高打率男”が本領を見せ始めた。

 鋭く振り切ったバットから、確かな手応えが伝わってきた。右翼に上がった打球がブルペンに飛び込むと、水谷は右手に握ったバットを放り投げた。3点を追う6回先頭、広島先発・森下の初球148キロを捉える2号ソロ。初回先頭で右前打、8回先頭でも中前打と今季初の猛打賞をマークした。

 忘れかけていた感触だった。4月19日のオリックス戦(京セラD)、今季初安打となった左越え1号ソロ以来の一発。「後半の先頭打者だったので、何とか出塁と思って打席に入りました。久々の一発になって良かったです。現場からは以上です」とおどけた。

初回、6回、8回とイニングの先頭で立った打席は全て出塁。リードオフマンとしての仕事を果たしている。

 昨季の交流戦は史上最高打率の4割3分8厘をマークし、首位打者&交流戦MVPを獲得。「今振り返ってみれば、えげつない数字を出してしまった(笑)。そういう面で期待はされると思うんですけど、去年は去年。去年の成績を超えたい気持ちは持ってますけど、今年もう一回積み上げていく。今年も交流戦から始めていけたら」。今季もここまで29打数10安打で打率3割4分5厘、四球も7個選び出塁率4割7分2厘と期待に応えている。

 新庄監督も「ずっといいんでね。あっちの方向(右翼)に打てる選手なんで、乗ってきたんじゃないですか」とさらなる爆発に期待を寄せた。チームの連勝は3で止まり、交流戦は勝率5割。残り8試合、“交流戦男”の本領発揮はここからだ。

(山口 泰史)

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