◆報知新聞社後援 第74回全日本大学野球選手権▽準決勝 福井工大6―5東海大(14日・神宮)

 決勝進出の2校が決まった。福井工大(北陸大学)は、4番・高松紳志(4年)のソロなど6安打6得点と効率よく攻め、東海大(首都大学)に逆転勝ち。

広島で通算20本の代打本塁打を放った町田公二郎監督(55)直伝の勝負強さを発揮した。東北福祉大(仙台六大学)は、史上初の3連覇を目指す青学大(東都大学)から8得点。3番・佐藤悠太(3年)が本塁打を含む4安打3打点と大暴れした。決勝は15日の午後2時から神宮で行われる。

 現役時に代打20本塁打のセ・リーグ記録を持つ町田監督譲りの勝負強さで、福井工大ナインが生き残った。準々決勝で早大にコールド勝ちした東海大打線の追い上げを振り切って決勝進出。指揮官は「気持ちの部分の粘りが前面に出たところが、少し上回ったんじゃないか」と選手をたたえ、町田監督と同じカープ出身の沢崎俊和チーフ投手コーチ(50)も喜びをかみしめた。

 高松主将が反撃の火ぶたを切った。0―2の2回先頭で右越えソロ弾。「流れを変えたいと思い打席に立った」。反撃態勢に入った打線はその後、1死満塁をつくり、辻本匡登の左前適時打などで逆転に成功した。

 今大会4試合中、3試合が逆転勝ち。

ナインは劣勢をはね返してきた。町田監督からは、攻め続ける姿勢について常に説かれているという。同監督と明徳義塾(高知)の先輩、後輩にあたる高松は、初戦でサヨナラ2ラン、準々決勝では決勝打と連日の活躍。「選手の気持ちを尊重してくれる。任されている意識があるので、監督のために打ちたいという思いになる」と信頼関係が、粘りを呼んでいる。

 4年前、初の決勝は慶大に2―13の大敗。高松主将は「部員133人全員で、優勝を勝ち取りたい」と誓った。(瀬川 楓花)

編集部おすすめ