◆第107回全国高校野球選手権東東京大会 ▽3回戦 実践学園6―5豊南(15日・大田)
実践学園が豊南に逆転勝ちで4回戦進出を決めた。
3点を先制された直後の3回。
これだけでは終わらない。2点ビハインドで迎えた7回。1点を返し、なおも1死二、三塁の場面で打席が回ると、フルカウントからストレートをたたき、再び左翼スタンドへ。弾丸ライナーで突き刺さった一発は逆転の3ランとなった。2本塁打を含む3安打5打点の大暴れ。「みんなが作ってくれたチャンスに打てて良かったです」と仲間に感謝した。
安彦が実践学園を選んだ理由には、網代潤一監督の存在があった。2人は新宿区の同郷で、小中学校も同じ。「監督を胴上げしようと思って入学しました。この監督なら高校野球がうまくいくだろうなと思いました」。
同監督は「(中学校の時に)いずれうちの中心になってくれると思っていた。最後に花を咲かせてくれてうれしいです」と活躍を喜んだ。今年で23年目を迎える指揮官は「平成17年(2005年)に春の都大会で準優勝した時以来の(力がある)チーム」と自信満々。ひかれ合った2人が初の聖地に向けて最後の夏を駆け抜ける。(高澤 孝介)