◆バレーボール ▽ネーションズリーグ(NL)男子千葉大会 日本3(23―25、23―25、25―21、25―23、15―13)2アルゼンチン(17日、千葉ポートアリーナ)
1次リーグ(L)の最終第3週、男子千葉大会が行われ、世界ランク5位の日本は、同8位のアルゼンチンにフルセットの末、大逆転勝ち。通算7勝3敗となり、ファイナルラウンド進出に前進した。
第1、2セット、日本はアルゼンチンの粘り強い守りと巧みな攻撃に苦しみ、ブロックも機能せず、連続して失った。第3セット、日本はセッターを大宅真樹(日鉄堺)から永露元稀(広島T)に、リベロを山本智大(大阪B)から小川智大(サントリー)に代えて、スタート。これが、日本のリズムを変えた。3―3から佐藤駿一郎(名古屋)のサーブがアルゼンチンの守りを崩し、高橋藍(らん、サントリー)のスパイクや宮浦健人(名古屋)のアタックが決まるなどで一気に7―3とリード。その後も石川祐希主将(ペルージャ)のバックアタック、宮浦の強打などで25―21で奪った。
第4セットには、守備のファインプレーがさらに、日本に流れを引き寄せた。6―6から高橋の好レシーブから石川が決め、7―6、8―7から小川の好守から再び石川のスパイクで9―7と、じりじりと点差を開いていった。終盤、サーブで崩され、競り合いとなったが、甲斐雄斗(専大)や高橋のサービスエースで再びリード。25―23で取り切り、フルセットに持ち込んだ。
最終第5セット、第4セットの終盤から石川に代わり入った富田将馬(大阪B)が先発。日本は宮浦がフル回転で強打を決め、サーブミスの目立つアルゼンチンを振り切り、15―13で取り、勝利となった。
チームNO1の23得点をたたき出した宮浦は「2セット奪われた展開から、代わったメンバーがしっかり仕事して、こういった展開でも勝ち切れたのは大きい。
高橋は「しんどい試合だったんですけど、チーム全員で勝ち取った1勝。2セット落として苦しい展開が続く中で、しっかり調整して、ギアを上げていけたので、この日本ラウンドの中で成長できてるかなと思います」と笑顔を見せた。
守備の乱れた石川に代わり、入った富田は「途中からの出場だったんですけど、(千葉大会前の)2週間主力がいない中やってきたことを全力で出そうと思って、コートに入ったので出し切れて良かったです」とサーブや攻守での活躍に胸を張った。
最終セットをコートサイドで見守った石川は「途中から入ったメンバーが非常に活躍してくれた」とチーム全体での勝利に納得した表情。18日のブラジル戦については「非常に強いチームですし、1位にいるので難しい試合になると思いますけど、勝ってまた米国戦(20日)につなげたいと思います」と、力を込めた。
◆ネーションズリーグ 男子は1990年からのワールドリーグに代わる大会として2018年に新設した国際大会。18チームが参加し、2組に分かれて3週で1次L計12試合を行う。勝ち点は3―0、3―1で3点、3―2で2点、2―3で1点、1―3、0―3で0点。開催国と上位7チームが決勝大会(30日~8月3日、中国・寧波)に進む。