◆バレーボール ▽ネーションズリーグ(NL)男子千葉大会 日本3―2アルゼンチン(17日、千葉ポートアリーナ)
1次リーグが行われ、昨年大会銀メダルで世界ランク5位の日本は、東京五輪銅の同8位、アルゼンチンにフルセットで大逆転勝ちした。2セット(S)を連取されてから総力戦で競り勝った。
崖っぷちから一丸となって執念の勝利をつかんだ。攻守の軸・藍が「しんどい試合だったけど、全員で勝ち取った1勝」と汗をぬぐって言う2時間42分の大接戦だった。昨夏のパリ五輪でも倒したアルゼンチンに最初の2セットを失って大苦戦。それでも交代出場の選手も含めた総力戦で続く3セットを連取し、層の厚さを見せつけた。
爆発したのが両チーム最多23得点のオポジット・宮浦だ。昨年大会のアルゼンチン戦で最多24得点と大暴れした西田有志(25)=大阪B=が今季は休養。昨夏パリ五輪は西田の控えに甘んじた左の大砲が、アピールの舞台で発奮した。「彼は休養しているけど、自分はやるべきことをやるだけ」と力を込めたスパイクをさく裂。後がなかった1―2の第4Sのセットポイントでは、ライトからストレートに打ち抜き「ヨッシャー!」と雄たけび。7341人の大観衆から「ケント」コールを全身に浴び酔いしれた。
得点ランクは日本が10戦終えた時点でリーグ3位の160得点。チームメートの中で「宮浦様が決めてくれる」と浸透するほど信頼は増すばかり。次戦は強敵・ブラジルだ。クールな大砲は「難しい試合になる。熱い応援をお願いしたい」と手をあわせた。(宮下 京香)