日本高野連と日本野球機構(NPB)は18日、都内の野球殿堂博物館内で会見を開き、「キッズファーストアクション~みらいへのキャッチボールプロジェクト」と題した野球の普及・振興事業を実施すると発表した。10月から3年間の予定で、全国の高校球児がボール遊びや体験イベントを通して未就学児に野球、スポーツの楽しさを知ってもらうことが目的だ。

 未就学児を対象にした両団体の取り組みとして、2018年にU―18高校代表とNPB、巨人、ヤクルトが合同で「侍ジャパンキッズアカデミー」を開催したが、このプロジェクトは継続して定着させていく方針。高野連は全国47都道府県にある各連盟のネットワークを生かし、高校球児が未就学児とのボール遊びの体験活動をすることで野球、スポーツの楽しさ、面白さを広めて定着させることで、地域にも貢献する。NPBはイベント開催時のノウハウやボール、幼児用バット、ティー台といった用具などを提供して活動をサポートしていく。

 会見には日本高野連の寶馨会長とプロ野球の榊原定征コミッショナーが出席し、連携協力に関する覚書を交わした。両団体のトップが並ぶことは極めて異例で、このプロジェクトへの意気込みを感じさせた。寶会長は「画期的な一歩だと思う。野球人口が減っているということで大変危機感を持っているという状況です。高野連は全国的なネットワークがあるので、補完することができると思いますし、普及振興事業についてもいいパートナーであり続けられると思います」と話した。榊原コミッショナーも「プロとアマの連携という意味で価値がある意義深いこと」と語った。

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