◇女子プロゴルフツアー 明治安田レディス 第1日(18日、宮城・仙台クラシックGC=6642ヤード、パー72)
16日にコース内でクマの目撃情報があり、3日間の短縮競技となった新規大会の第1ラウンドは4年ぶりに無観客で開催された。ツアー1勝の佐藤心結(みゆ、21)=ニトリ=が9バーディー、ボギーなしでツアー自己最少を1打更新する63をマークし、9アンダーで荒木優奈(20)=Sky=と並ぶ首位発進を果たした。
歓声が一切ない静寂の中、佐藤の勢いは止まらなかった。前半6番で1メートルに寄せ、9番は7メートルを沈めるなど13番まで自身初となる7連続バーディー。14番は5メートルのパットがカップに蹴られ、小祝さくら(27)ら3人が持つ最多記録は逃したが、63のビッグスコアに「ビックリです。ショットもパットも両方良かった」と笑みがこぼれた。
開幕前日のプロアマ戦でクマが出没。開催が危ぶまれた中、17日に富谷市の猟友会が「コース内にクマがいる可能性は極めて低い」と判断し、4年ぶりの無観客開催が決まった。佐藤は「クマが出なければいいなと祈っていた。判断が難しい中で開催してくれてすごくありがたい」と感謝した。
2週前の資生堂・JALレディスは熱中症で棄権したが、体調は万全。競技が中止となった17日は岩手県の中尊寺を初訪問し、世界遺産の金色堂を見て「ピッカピカですごい。パワーをもらった」と言う。
〇…日本女子プロゴルフ協会は第1日について「特に熊の出没情報はございませんでした」と報告した。コース外周では早朝5時にクマよけの爆竹、競技中にラジオで音を鳴らし、コース内に監視員約50人や緊急避難用の車両・カート計40台を配置するなど安全対策を徹底。無観客試合は無事に終了した。ホステスプロの勝みなみ(27)=明治安田=は「安全性を確保して開催していることを信頼してゴルフができた」と感謝を口にした。