◆第107回全国高校野球選手権富山大会 ▽3回戦 南砺福野7―0不二越工=8回コールド=(19日・黒部宮野)

 南砺福野が7―0の8回コールドでシード校の不二越工を破り、9年ぶりの8強入りを決めた。2年生の新エース右腕、長岡晃平(2年)が先発し、抜群の制球力で8回まで2安打無失点と好投。

無失策と安定した守備で盛り立てると、攻撃では8安打7犠打と堅実に得点を重ねた。今春までは背番号2の捕手だったが、夏からは1番を背負う長岡は「それほどプレッシャーはないです。誰も福野が勝つと思っていなかったと思う。やりました」と笑顔を浮かべた。

 チームが初の甲子園出場を果たしたのが2009年夏。この年度に生まれた選手が、今の1年生たちだ。当時の記念碑を見て選手たちはモチベーションをアップ。今大会の初戦前には、当時の選手が激励に訪れ「リラックスも必要だが、適度な緊張感を持ってプレーすることが大事。試合では常に甲子園を意識していました」とアドバイスを受けた。長岡は「先輩の話を聞いて、全員で目指す方向が一つになった。それが勝利につながっています」と感謝した。

 9年ぶりの4強入りに向け、次戦も実力校が相手となる。

「目標は甲子園に出場して、勝利を挙げること」と長岡。先輩たちの思いも背負い、16年前に果たせなかった聖地での勝利を目指す。(中田 康博)

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