◆第107回全国高校野球選手権群馬大会▽3回戦 健大高崎7―0前橋工=8回コールド(19日・上毛新聞敷島)

 健大高崎が投打で前橋工を圧倒し、8強入りを果たした。左肘のトミー・ジョン手術(内側側副じん帯再建術)を経て投手として復帰した佐藤龍月(りゅうが、3年)が、6回に2番手で登板。

昨夏の群馬大会決勝以来の公式戦で、1イニングを無失点。打者4人に対し被安打1、奪三振1で、自己最速タイの147キロをマークした。

 「1年間、つらい時もあったのですが、その時期を乗り越えてマウンドに立てたことが、すごくうれしい」と佐藤。6回のマウンドに向かう際、スタンドの観客から大きな拍手が送られた。リハビリ期間のトレーニングで体に力が付き、この日の平均球速は、故障前より4キロほど速い約144キロ。視察に訪れたスカウトは「以前は切れで勝負するタイプだったが、球に力強さが出てきた」と進化を認めた。

 1年ぶりの上毛新聞敷島球場のマウンドで、大きな手応えをつかんだ。佐藤は「この夏の目標は、個人として150キロの達成。チームとしては甲子園に出ることです」と力強く語った。

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