◆バドミントン ▽ジャパン・オープン 第5日(19日、東京体育館)

 女子シングルス準決勝が行われ、初出場の郡司莉子(再春館製薬所)は世界ランク1位でパリ五輪金メダルの安洗塋(アン・セヨン、韓国)に12―21、10―21で敗れた。「昨日とは違って自分からスピードを出していこうと思っていたが、スピードを出させてもらえないラリーが続いた。

取っていくのが必死な状態だった」と世界トップの選手との一戦を振り返った。

 第1、2ゲームともに序盤は食らいついた。その後は手足の長い相手のスマッシュや、カウンターについていけず。「内側で戦わなければいけなかったが、球が逃げてしまった」と反省点を口にした。

 ゲームでは完敗だったが、終盤に大きな発見があった。長いラリーを重ね、互いに息も上がっていた。「相手もきついんだなと。人間で良かった(笑)。同じ人間だなという安心感があった。自分も頑張ればあそこ(世界1位)までなれる可能性があるとわかった」とトップ選手との対戦を前向きに捉え、今後に生かしたいと話した。

 今大会は初戦でパリ五輪銅メダルのグレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(インドネシア)に2―0で勝利。準々決勝でも世界ランク4位の韓悦(ハン・ユエ、中国)にストレート勝ちした。

「今までチャンスをものにできていなかったが、チャンスをつかんでこの舞台に立てた。自分の中でも自信につながる」と大きな収穫を得た。2019年には世界ジュニア選手権を制した逸材だが、格付けの高い「スーパー750」以上での4強入りは今回が初。「ここで終わらないように気を引き締め直したい。海外の選手から意識されても、勝ちを持ってこられるように成長していきたい」と次週の中国オープンを見据えた。

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