◆第107回全国高校野球選手権 静岡大会 ▽3回戦 藤枝明誠6x―5磐田南=延長11回タイブレーク=(19日、浜松球場)
ノーシードの藤枝明誠が、春県4強の磐田南を延長11回タイブレークの末にサヨナラで下した。1点を追う11回無死一、二塁で、先頭の篠田舜三塁手(2年)が適時二塁打を放ち、同点に追いついた。
チームの安打数は相手の14に対し、半分の7だったが手堅い野球で勝機をものにした。磐田南の181センチエース右腕・山田堅正(3年)を前に、打線は4回まで無得点。4点ビハインドの5回、相手の暴投と適時打などで2点を返すと、6回に池田が2ランスクイズを成功させ同点に追いつき、延長の劇的勝利につなげた。
投げては、筒井結斗投手(3年)がエースの意地を見せた。先発した松下歩叶(2年)が2失点すると、2回途中から2番手でマウンドに上がった。9回1/3を投げ8安打、3四死球を与えるも3失点(自責2)と粘った。筒井は「本当にホッとしました」と緊張の糸をほどき、笑顔を見せた。
昨秋は県初戦(対御殿場西、0●2)で、春は県予選初戦(対焼津中央、0●1)で敗退していた。筒井は「結果を出せていなかったので、この夏は絶対見返すぞという気持ちで臨んでいました」と語る。光岡孝監督も「力では負けていたが、気持ちのこもった戦いだった」とナインをたたえた。