◆第107回全国高校野球選手権栃木大会 ▽3回戦 国学院栃木8―2上三川(19日・エイジェックスタジアム)

 昨年準Vの国学院栃木が上三川に快勝した。

 2点をリードして迎えた3回。

連打で同点に追いつかれ、なおも1死満塁のピンチで2番手・飯原寛大(2年)がマウンドへ。「苦しい展開だろうと想定していた。チームをさらに乗せていこうと思っていた」。ボールが先行することもあったが、2つのフライに打ち取り、火消しに成功した。

 ピンチを乗り越えた飯原の投球に打線が奮起。直後に打線が1点を勝ち越すと、その後も攻撃の手を緩めず、8―2で勝利。危なげなく準々決勝に駒を進めた。

 この試合で記録員としてベンチ入りした印口幸作(おしぐち、3年)は入学時からチームを支えるマネジャーとして活動している。「文武両道をしている中で甲子園も目指しているところでやりたい」と同校への入学を決意。当初は何をすれば良いのか分からず、怒られることもあったが、活動していく中で自身の役割や仕事を確立。今では備品管理などに加え、グラウンド外でもチームに貢献している。

 冬の強化期間には、練習中におにぎりを150個も用意し、選手の栄養面もサポート。

「(春を迎えて)打球が柵を越えるようになったり、外野の頭を越えるようになった」と話す通り、この日も3本の長打が飛び出すなど、打線が爆発した。

 これまで選手を支えた印口マネジャーにとっても、最後の夏。「最後までやりきって、その結果が甲子園になれば良いと思う。そのためにベストなサポートをしたい」。3年間の集大成。共に成長した仲間と頂点まで駆け抜ける。(高澤 孝介)

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