◆米大リーグ ドジャース―ブルワーズ(19日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(31)が19日(日本時間20日)、後半戦第2戦となる本拠地・ブルワーズ戦に「1番・指名打者」で先発出場し、4―5の4回2死で迎えた第3打席目は強烈なファーストライナーだった。打球速度は102・8マイル(約165・4キロ)だった。

 この日の相手先発は、21年に球宴出場経験がある右腕ペラルタ。今季は20試合に登板してリーグトップの11勝を挙げ、4敗、防御率2・66と抜群の安定感を見せている。大谷は試合前時点で通算6打数2安打、1本塁打2打点。初回先頭の1打席目は80・7マイル(約129・9キロ)のカーブに空振り三振。本拠地ファンからはため息がもれた。

 両軍無得点の3回は、先発右腕シーハンが、先頭パーキンスに右中間への安打を許すと、右翼T・ヘルナンデスが後逸して三塁打に。オルティスに左前適時打で先制を許すと、相手の勢いを止められずに、コントレラスの2点適時二塁打と、ボーンの中犠飛でこの回は一挙4点を失った。

 だが、大谷が嫌な流れを止めた。4点を追う3回無死一塁の2打席目にペラルタから後半戦初アーチとなる33号2ランを放った。真ん中に甘く入った90・0マイル(約144・8キロ)のチェンジアップを振り抜くと、打球速度113・9マイル(約183・3キロ)、打球角度28度で中堅左の観客席へ飛び込んでいった。飛距離は今季最長に並ぶ448フィート(約137メートル)。今季4戦4敗と苦しんでいたブルワーズ戦で目の覚めるような一発を皮切りに、この回4得点で試合を振り出しに戻した。

 前日の後半戦初陣は3安打零封負け。大谷は4打数ノーヒットに終わり、今季13個目の盗塁をマークしたが、送球が腹部に直撃してヒヤリとする場面があった。チームは敵地で戦った7月7~9日(同8~10日)の3連敗を喫しており、難敵相手には4戦で4得点、4連敗となっている。

 この日の試合前には左翼のブルペンで、次回先発の21日(日本時間22日)の本拠地ツインズ戦に向けて、変化球をまじえた計21球を投げ込んだ。直前には山本由伸、右翼のビジター用ブルペンではブルワーズの23歳の新怪物右腕・ミジオロウスキーも投球練習を行い、豪華な顔ぶれとなった。

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