2人組グループ・いきものがかりが20日、横浜アリーナで全国4都市をめぐるアリーナツアーの最終公演を行った。

 21年に2人体制になってからは初となる4年ぶりのアリーナツアー。

最新アルバム「あそび」にちなんだ「ASOBI」をツアータイトルに掲げたように、遊び心たっぷりの演出。冒頭から吉岡聖恵(41)が水野良樹(42)に「崎陽軒のシウマイ、どこから食べる?」とおしゃべりしながら客席を練り歩いて登場。神奈川の海老名、厚木出身の2人は、横浜のファンの温かい歓声に「なんだ、あふれるこのホーム感は…」と安らぎを感じた様子だった。

 ステージでは、リバイバルヒット中の「コイスルオトメ」「気まぐれロマンティック」に加え最新アルバムの収録曲「彩り」など17曲を披露。MCでは最新曲「生きて、燦々」のコーラスを1万人のファンと生レコーディングするなどして絆を深めた。「じょいふる」ではタオルを回し最高潮の盛り上がりとなった。

 吉岡は「私たちさ、結成25年たったみたいなんだよ?」と、高校生で音楽活動を始め、小田急線沿線で路上ライブを続けていた日々を回想。「制服着て、日曜日なんか誰も止まらない日もあった。なのに、今日こんなに大きい横浜アリーナに、いろんなところから、外国からも集まってくれて。『歌いたい、作りたい、歌が好きだ』という思いを夢みたいな場所に変えてくれたのはみんなのおかげ。きょう本当に最高。ありがとうございます」と感極まった様子で話した。

 水野も「うちの吉岡がウルウルきてます。ありがとうございます」とあいさつ。吉岡は「次の曲とかも、最近『こういうのをやりたい』って言って、リーダーが作ってきてくれたりとかして。また曲を作って、みんなに届けて、一歩一歩なんですけど…。ライブでドッキリ、ウルウルしてもらったり、いろんな感情を感じてもらいたいんで、これからもライブに来て下さい」と呼びかけた。

 アンコールでは、水野が「最近は必ず前に進むという気持ちを込めて新曲をやっています。この曲にはたくさんのコーラスメンバーがいまして…みなさんです」と紹介。「この時間に集まって来てくださっている皆さんの、この瞬間はもちろん特別なんですけれども、帰ったあとの皆さんの日常が一番大事。ちょっとでもこの瞬間が追い風になることを祈っています」と語り「生きて、燦々」を披露。万感の思いでステージをしめくくった。

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