◆米大リーグ ドジャース7―8ブルワーズ(19日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(31)が19日(日本時間20日)、本拠地・ブルワーズ戦に「1番・DH」でフル出場し、後半戦初アーチとなる33号2ランを放った。試合前時点でDバックスのスアレスが2発を放ちリーグトップを一時的に明け渡していたが、今季自己最長タイの448フィート(約137メートル)の特大弾を中堅左に運んで再びトップに並んだ。

4打席目に適時打も放つなど、チームは2連敗の中、存在感を見せた。

 大谷は誰もが認める実力がありながら、人間性も評価されることが愛される理由だ。

 ブルワーズのマーフィー監督(66)は、1打席目の前に大谷がヘルメットを触って敬礼のようなしぐさを敵軍のベンチに欠かさずすることなどから「彼が見せる試合への敬意、プレースタイルなど、それらを見るだけで感嘆している。私は彼をとても尊敬しているし、もっと多くの選手が彼のようにプレーすべき」と絶賛した。

 もちろん二刀流の実力も認めており、「球界の象徴的存在。先発投手でDHであることがいまだに私の理解を超えている。なのに決して目立とうとせず、ただ野球に貢献する。そんな彼と試合が出来て本当に幸運だ」と目を細め、「うちでは10歳の長男オースティンが彼のジャージーを着ている。140ドル(約2万円)くらいした。すごく欲しがっていた。6歳のジャクソンも大谷のことが大好き。うちの子たちは試合が終わってもうちのチームが勝ったか負けたかは気にしない。

知りたいのは『大谷がどうだったの?』なんだ」と笑い話も披露した。

 ド軍のロバーツ監督もともに戦って2年。大谷の置かれている状況について何度か考えたことがあることを明かしながら「想像を絶する世界だ。あれほどの品位と優雅さでこなすことは本当にすごいこと。それでいて冗談を交えて場を柔らげることも出来る。本当に特別な人間だ。世代を超えた存在」と脱帽。「彼の存在を当たり前とは思っていない。素晴らしい妻と赤ちゃんがいて、しっかり睡眠もとって、食生活も管理していると思う。ただ、正直に言って彼の頭の中がどうなっているかは私にも分からない」と白旗を揚げていた。(安藤宏太、村山みち)

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