◆JERAセ・リーグ ヤクルト8―7広島(20日・神宮)
広島は、最下位・ヤクルトに連敗(前回カードから3連敗)で今季ワースト更新の借金6。首位・阪神まで12・5ゲーム差に広がり、今季87試合目で自力優勝の可能性が消滅した。
試合後、新井監督は珍しく怒りをあらわにした。3回守備から坂倉をベンチに下げた意図について「守備面を考慮か」と問われた際に、「そうじゃない」と即答した。直前の3回2死から捕邪飛に倒れた際の振る舞いを問題視。「ある程度、走っておかないと。キャッチャーフライだったけど、明らかなファウルではないから。万が一、風で(フェアゾーンに)入ってくるかもしれない。全力で走っておけとは言わないけど、ある程度、走っておかないと」と厳しい言葉を投げかけた。
結果的に捕手・中村悠はファウルゾーンで捕球した。だが、坂倉はすぐに目線を落とし、捕球を見届けることなくベンチに足を向けた。「走塁に関して注意してきたのは、1回や2回ではない。走る姿は取り組む姿勢が一番出るところだから。だから代えた」と怒りは収まらず、足を止めることなく「以上!」とクラブハウスに引き揚げた。
試合は、先発・玉村がプロ最短1回2/3で7安打6失点(自責5)でKO。初回3得点の直後に同点に追い付かれ、2回勝ち越し直後に逆転を許した。前回登板の12日の中日戦(バンテリンD)でも初回3失点から3回まで毎回の5回5失点と精彩を欠いていた左腕についても「もう本人に聞いて」と突き放した。