◆第107回全国高校野球選手権大会第2日 ▽1回戦 鳴門5―4天理(6日・甲子園)

 初の2部制第4試合は、天理が鳴門に3点差逆転負けし、山梨学院に敗れたセンバツに続いて1回戦で敗退した。2010年以来、同校2度目の春夏連続初戦敗退で、甲子園80勝と夏50勝は持ち越し。

奈良大会決勝と同じ右アンダースロー・松村晃大、左サイドスロー・橋本桜佑、右オーバーハンド・長尾亮大の“千手観音継投”がはまらず、奈良勢は2019年の智弁学園以来、6年ぶりの初戦敗退となった。

 先発の松村は3―0の2回に1点を返されると、4回に橋本朋来(3年)に初球のスライダーを捉えられ、左越え2ランを浴びた。「ホームランを打たれた一球が考えのなさ。あれで流れが向こうにいった。ボール球を使えるカウントだったのに、簡単にストライクを取りにいった」と、大粒の涙を流した。

 3―3の5回1死二塁で橋本が登板。2死一、三塁で4番・稲山壮真一塁手(2年)に勝ち越し打を許した。6回1死二塁で長尾にバトンを渡し、2死から小川大翔の中前適時打で5点目を失った。

 それでも、センバツで登板機会がなかった3投手が聖地のマウンドを踏んだ。橋本は「全力を出し切れた。負けて悔しいので、来年のセンバツ、夏に戻って来られるように」と誓った。

編集部おすすめ