◆第107回全国高校野球選手権大会第3日 ▽1回戦 津田学園5X―4叡明=延長12回タイブレーク=(7日・甲子園)
笑って終わるつもりだった。タイブレークの延長12回無死一、二塁。
越谷市からは東洋大、日本通運でも活躍した左腕の好投手・鈴木功を擁した95年の越谷西以来30年ぶりの出場だ。男子校だった前身の小松原が15年から共学となって叡明に校名を変更。現在地の越谷レイクタウンに移転し10年以上になる。同県の浦和学院、花咲徳栄、春日部共栄といった強豪私学のように寮はなく、部員の大半が県内から学校に通う。主将の根本和真、田口は市内在住で自転車通学。甲子園初勝利を後押ししようと、アルプス席は1000人を超す応援団で埋まり、地元ではパブリックビューイングも開催された。「地域の方も道や電車の中で声をかけてくれたり応援してくれている。勝って恩返ししたかったのですが」と根本。アルプス席で観戦した根本の1年時の担任だった網本和奏教諭は「2年生、3年生になって成長しましたね」と目を細めていた。
校歌は歌えなかったが、カクテル光線を浴びて堂々の戦いを繰り広げた。