◇神奈川県大会 ▽3回戦  横浜8―2横浜創学館(13日、サーティーフォー保土ケ谷ほか)

 横浜のスーパー1年生・川上慧(けい)内野手が公式戦初本塁打を放った。秋季神奈川大会3回戦、横浜創学館戦に「4番・三塁」でスタメン出場。

8―2の快勝劇に貢献した。

 高々と舞い上がった打球が右翼席へ伸びた。4回、3点を先制してなおも2死一、三塁のチャンス。左打席の川上が、カウント2―2から内角高め直球を振り抜いた。右翼フェンス最上部に当たって跳ね返ったように見えた打球に一時は三塁打の判定が下されたが、審判団の協議で本塁打と認定された。「芯には当たったんですけど、捉え方が良くなくて。そんなに飛ばないと思っていたんですけど…」と控えめにはにかんだ。

 偉大な先輩の背中を追う。入学直後の今春の神奈川大会からベンチ入り。横須賀学院との4回戦では、07年の筒香嘉智以来18年ぶりの1年生4番に抜てきされた。夏の甲子園では背番号「15」ながら「7番・右翼」で2試合に先発し、秋から「5」を背負って本格的に4番に座る。この日は1安打のみで「今のままでは全然ダメ。

チームの仕事が全然できていない」と反省した。

 24年のU―15W杯では代表に選出された逸材。「1年生、2年生っていうのは関係ない。でもやっぱり、自分がもっと先頭に立ってやっていかないと」。16歳が新たな歴史を作り上げる。(北村 優衣)

 ◆川上 慧(かわかみ・けい)2009年4月16日、兵庫県生まれ。16歳。東播ナインストリームで野球を始め、播磨中では明石ボーイズに所属。24年U―15W杯出場。横浜では1年春の神奈川大会からベンチ入りし、今夏の甲子園では「7番・右翼」で2試合にスタメン出場して3打数1安打。177センチ、76キロ。右投左打。

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