◆JERA セ・リーグ ヤクルト2―4巨人(17日・神宮)

 巨人の山口寿一オーナー(68)が17日、阿部慎之助監督(46)の来季続投を明言した。都内で12球団オーナー会議に出席後、昨年から3年契約を結ぶ指揮官について「来年、もちろん阿部監督で立て直してもらうということですね」との方針を示した。

今季、阪神に独走を許して優勝を逃したが、激しい2位争い、その先のクライマックスシリーズ(CS)での奮起を促した。

 リーグ優勝を逃してから初めて公の場で取材に応じた山口オーナーは「誠に残念。優勝争いさえできなかった。ファンの皆さんには誠に申し訳ない」と悔しさをにじませた。その上で阿部監督の去就について問われると、契約通り来季も指揮を託す意向を示した。

 リーグ連覇を目指した今季は前中日の守護神マルティネス、FAでソフトバンクの甲斐を獲得。前楽天の田中将とも契約して超大型補強で臨んだが、主力に故障や不振による離脱が続出して苦しんだ。5月30日に今季最多の貯金6も、交流戦以降は勝率5割前後を停滞。対阪神は8勝17敗の惨敗で、9月7日に2リーグ制後最速となる優勝を決められた。現在はCS本拠地開催の2位をDeNAと争っている。

 CSから日本一の可能性はあるだけに、山口オーナーは「せめてもの意地を見せてもらいたい」と期待。神宮球場で、来季続投を含め山口オーナーの言葉を伝え聞いた阿部監督は試合後、「そう言っていただいたので、まずは2位を死守するために最後まで頑張りたい」と残り10試合へ決意を新たにした。

(片岡 優帆)

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