◆神戸新聞杯追い切り=17日、栗東トレセン

 週末2重賞の追い切りが17日、東西トレセンで行われた。第73回神戸新聞杯・G2(21日、阪神=3着までに菊花賞の優先出走権)は2戦2勝のライトトラックがリズム良く軽快な動きを披露した。

 派手さはなくても、仕上がりの良さが光った。ライトトラックは栗東・ポリトラックで単走。同じレースに出走する僚馬ショウヘイを後ろから見ながら、落ち着いた雰囲気を保った。友道調教師が「単走だと動かない」と話したように、時計は6ハロン85秒1―11秒9と目立たないが、道中のリズムは良く、終始馬なりでもラストは軽快な伸び。騎乗した石橋助手は「バランスがしっかりしていたし、息の入りも良かった」と合格点を与えた。

 デビューは今年5月の未勝利戦だったが、しぶとい差し脚で既走馬相手に快勝。続く白百合Sでも外を回りながら粘り強く伸び、2着と頭差の接戦を制した。その後、夏は無理せず休養。友道師は「ひと夏を越して、体もしっかりしてきた」と成長を認める。

 これまでの2戦はともに1800メートルで、今回は600メートル距離が延びる。指揮官は「2400メートルぐらいがちょうどいいし、2400メートル以上でも」と手応え十分。「毎回ズブいところを見せるけど、追ってからしっかりしている」と、長距離でより持ち味が光るタイプだ。

 今回のメンバーでキャリア2戦は最少タイだが、唯一の無敗馬でもある。「まだ負けてないんでね。2戦目も相手が強くなったけど、あの勝ち方をしてくれた」。春のクラシック参戦組とは初対戦なだけに、可能性が魅力だ。菊花賞挑戦に向けて、まずはここで弾みをつける。(水納 愛美)

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