バレーボール男子 世界選手権 第6日(17日、フィリピン・マニラ)

 1次リーグが行われ、G組で既に敗退が決まっている世界ランク7位の日本は、同75位で43年ぶり出場のリビアと初対戦し、セットカウント3―0で快勝した。13日にトルコ、15日にカナダのいずれも世界ランク下位の相手にストレート負けし、既にG組で上位2チームが進む決勝トーナメントは逃しているが、今季最終戦を勝利で飾り、1次L1勝2敗で敗退となった。

 主将の石川祐希は「いろいろな変化がある中で結果を残せなかったのは非常に悔しいことですし、反省する部分が多い」と言い訳せず、真っすぐに結果を受け止めた。「これでも結果を残さないといけないと改めて感じた。目標としていたところまではほど遠かったけどこれも1つの経験」と28年ロス五輪を見据えた上での受け止めも話した。

 第1セット(S)は主将の石川祐希、対角に高橋藍、セッター・永露元稀、対角にオポジットの宮浦健人、ミドルブロッカーのエバデダン・ラリー、佐藤駿一郎、リベロの小川智大が先発した。宮浦のサーブから始まり、1―1で高橋藍のサービスエースで流れを作った。

 3―2からはセッター・永露がエバデダン、佐藤のクイックを連続で使い、攻撃の幅を見せた。5―4から石川がレフトからのスパイクで自身初得点。16―15の場面では石川の鋭いバックアタックが決まった。続いて永露は佐藤のクイックを使い、課題の「真ん中を使った攻撃」が機能した。20―16から宮浦もライトからスパイクを決め、日本らしい攻撃が見え始めた。セットポイントから藍がレフトからのスパイクで決め切り、25―20で今大会3試合目で初めてセットを奪った。

 第2Sも序盤から主導権を握り、19―15の場面で宮浦のバックライトから強打が決まった。

途中出場の大塚達宣のサーブで崩し、石川がダイレクトで決める日本らしい形でセットポイントを握ると、最後は宮浦がスパイクを決めて25―17で連取した。第3Sも4―2から相手の強打を藍がスーパーレシーブで拾い、つなぐと石川がプッシュで決め切った。両エースの気迫のプレーで流れを絶やさず、最後は宮浦の強烈なサービスエースで勝負を決めた。25―12でリビアの反撃を許さなかった。

◆石川の試合後のコメントは以下の通り。

―世界バレーを振り返って。

 「予選突破できなかったですし、目標としていたところまでほど遠かったですけど、これも1つの経験ですし、ここから強くなるしかないと感じた世界選手権だったので、今季はこれで終わりだけど、また来季はもっと強くなって戻ってきたいと思います」

―悔しさはどうか。

 「(世界で日本の)立場も変わって、今までは追う立場だったのが、追われる立場になった1年目のシーズンでした。こちらも色々と大きな変化もありました。その中で結果を残せなかったのは、非常に悔しいことですし、反省する部分は多いですけど、これでも結果を残さないといけないなと改めて感じたので。結果が全てではないけど、結果をしっかり出すことにもう一度フォーカスというか、そこをしっかり見ないといけないなと感じました」

―ロス五輪を見据え、目指すべきバレーは。

 「僕たちの強みであるサイドアウトであったり、精度は出せなかったと思うので、サイドアウト率とチャンスがあるときに得点を取り切るところをもう一度磨かないといけないと思いました。

世界的にもディフェンスが強みではありますけど、他のチームもレベルが上がってきているので、そこだけで勝負するのはこれから厳しくなってくるんじゃないかなと思うので、それ以外のところ、ミスの多さだったり、そこをチームとして改善できればいいと思います」

編集部おすすめ