◆米大リーグ ワールドシリーズ第4戦 ドジャース―ブルージェイズ(28日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(31)が28日(日本時間29日)、2勝1敗でリードしたワールドシリーズ第4戦の本拠地・ブルージェイズ戦に「1番・投手」でスタメン出場し、1点を追う3回先頭の2打席目は、空振り三振に倒れて連続打席四球が「6」、連続打席出塁が「11」で止まった。

 1回表はマウンドに上がり、1安打1四球を許しながら19球で無失点だった大谷。

20年サイ・ヤング賞右腕でこれまで過去13打数2安打の打率1割5分4厘と抑え込まれていた先発・ビーバーとの対戦となった初回先頭の1打席目はフルカウントから外角のチェンジアップを見逃して四球を選んで出塁した。

 第3戦の5打席目から4申告敬遠を含めて6打席連続四球となり、1928年のゲーリッグ(ヤンキース)を抜いてワールドシリーズ新記録となり、23年シーガー(レンジャーズ)のポストシーズン記録にも並んだ。さらに第2戦の最終打席(4打席目)から11打席連続出塁となって、昨年マンシー(ドジャース)がマークしたポストシーズン記録にも王手をかけた。

 2回にE・ヘルナンデスの右犠飛で1点を先取。だが3回にゲレロに2ランを浴びて試合をひっくり返された。1点を追う3回先頭の2打席目は、カウント2―2から外角のチェンジアップに手が出て空振り三振に倒れ、連続打席四球が「6」、連続打席出塁が「11」で止まった。ポストシーズン記録の12打席連続出塁まではあと1と迫っていたが届かなかった。

 前日27日(同28日)の第3戦はまさに死闘だった。試合時間6時間39分。最後は延長18回にフリーマンのサヨナラ弾でドジャースが制して2勝1敗とした。両軍計44人の選手をつぎ込んだ総力戦で、ドジャースは2日前に9回105球で完投していた山本由伸投手(27)を中1日でブルペンで準備させるほどだった。

 その中でも大谷は伝説となった。

4打席目までは二塁打、ソロ、適時二塁打、同点ソロで4打数4安打3打点。すると同点の9回1死走者なし、11回2死走者なし、13回2死三塁、15回1死走者なしでは異例の4打席連続の申告敬遠。17回2死一塁の9打席目は、申告敬遠こそ選択されなかったが、4球連続ボールで四球を選んだ。試合をまたいで10打席連続出塁。1試合9出塁はポストシーズン新記録で、1試合4長打も119年ぶりのワールドシリーズ最多タイ記録だった。

 試合終了は午後11時50分。試合後も、試合中につった右脚のケアなどで時間を費やし、日をまたいで午前0時45分頃までは球場にいた大谷。試合後の現地放送のインタビューでは「勝ったのが全てだと思うので、今日、自分のプレーというのは後から振り返ればいいと思うので。今日は切り替えて明日の登板に向けたいと思います」と意気込みを口にして、第4戦に向かっていた。

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