高校野球秋季大会 ▽東京都大会・準決勝 関東第一9―1桜美林=7回コールド=(8日・神宮)

 今夏甲子園出場の関東第一が桜美林に7回コールド勝ちし、来春センバツ出場に王手をかけた。

 「1番・中堅」でスタメン出場の佐宗悠樹(1年)が、公式戦初アーチを含む2本塁打5打点の活躍で勝利の立役者となった。

「次につなぐ打撃を意識した結果。運がよかった」と控えめに笑った。

 昨夏の甲子園での準優勝が入学の決め手になったという背番号8。入部直後の練習に参加したとき、ある先輩の姿に思わず心を奪われた。「坂本さんを見て、びっくりしたんです。バットコントロール、打撃センスがずば抜けていた」。今夏の甲子園8強に導いた坂本慎太郎投手(3年)のプレーに一目ぼれ。そこから、先輩の背中を追う日々が始まった。

 1年生と3年生。ともに過ごせる時間は少ないが、限られた時間で多くのアドバイスをもらった。「タイミングの取り方を教えてもらいました」と、先輩の助言を受けて腕の位置などを調整。左右こそ異なるが、打撃フォームも先輩の構えを参考にした。

この日も坂本に似た力感のない構えから2本塁打を放ち、5打点の活躍で勝利に貢献した。

 「打っても投げても、走っても尊敬できる先輩。ああいう選手になりたい」と目を輝かせた佐宗。まずは9日の決勝・帝京戦に勝利して、憧れの先輩と同じ甲子園の舞台に立つ。(北村 優衣)

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