◆明治安田J1リーグ▽第36節 京都―横浜FM(9日・サンガS)

 横浜FMが敵地で京都に勝利し、J1残留を決めた。

 前半35分にクルークスの右CKを谷村が頭で合わせて先制。

後半27分にMF天野が追加点を奪い、終了間際には植中が3試合連続ゴール。初の3連勝で16位にも浮上し、今季の最大の目標を達成した。

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 名門クラブは激動の日々を経て、33年目の来季もJ1で戦うことが決まった。

 今季は開幕から低迷が続き、4月2日の名古屋戦(0●2)で降格圏内に転落。4月20日の浦和戦(1●3)で初の単独最下位となり、5月17日にクラブワーストタイの6連敗を喫した京都戦(0●3)では、残留圏内の17位と最大で勝ち点差「10」離された。

 しかし、ホーランド、キスノーボと、クラブ初の2度の監督解任を経て、6月中旬に大島秀夫監督が就任してからは、チーム全体でロングボールを軸にした攻撃にシフト。前への意識が強くなったことや、チーム全体の共通意識が高まったことで勝利が増え、前半19試合終えてわずか3勝だったが、後半戦はこれで17試合で8勝2分け7敗。アンデルソンロペス、エウベル、ヤンマテウスのブラジル人トリオがシーズン中に退団したが、夏場に加入したDF角田、FW谷村、クルークス、デービッドらの補強が大成功。巻き返しに成功、2試合を残して残留を勝ち取った。

 ◆横浜FM今季の主な戦い

・第1節(2月15日)新潟(1△1)

 0―1の後半32分にアンデルソンロペスがPKを決めて引き分けに持ち込む

・第6節(3月16日)G大阪(2〇0)

 遠野の加入後初ゴール、植中の2試合連続ゴールで5試合目で待望の初勝利

・第8節(4月2日)名古屋(0●2)

 連敗で降格圏内の19位に転落

・第5節(4月9日)川崎(3△3)

 1―2の後半終了間際に天野、ヤンマテウスの連続得点で逆転も、後半AT10分の失点で引き分け。順位は残留圏内17位に浮上

・第10節(4月12日)福岡(1●2)

 遠野の得点で先制するも逆転負け。再び降格圏内18位に転落

・第12節(4月16日)清水(2●3)

 2―0から悪夢の3失点で逆転負け。

4月18日にホーランド監督の解任発表

・第11節(4月20日)浦和(1●3)

 キスノーボHCの暫定体制で臨むも1ステージ制でクラブ初の単独最下位転落

・第16節(5月11日)C大阪(0●1)

 キスノーボ監督の正式就任初戦も黒星

・第17節(5月17日)京都(0●3)

 08年のクラブワーストに並ぶ6連敗&10戦未勝利

・第13節(5月21日)神戸(1●2)

 クラブワーストの7連敗で11戦未勝利

・第18節(5月25日)鹿島(3〇1)

 7連勝中だった首位・鹿島から70日ぶりの勝利となる今季2勝目

・第19節(5月31日)町田(3〇0)

 遠野の2得点とOGで今季初の連勝

・第20節(6月15日)新潟(0●1)

 19位・新潟に敗れ、最下位脱出ならず。19日にキスノーボ監督の退任発表

・第21節(6月21日)岡山(0●1)

 クラブ初のシーズン2度目の監督交代を決断した直後の一戦で連敗

・第15節(6月25日)FC東京(0●3)

 ヘッドコーチから正式に昇格した大島秀夫新監督の初陣で完敗

・第22節(6月28日)湘南(1△1)

 連敗は3で止めたが、4戦未勝利で残留圏内までの勝ち点差は8

・第23節(7月5日)横浜FC(1〇0)

 アンデルソンロペスの惜別PKが決勝点となり、リーグ5戦ぶりの勝利と敵地での横浜ダービー初勝利

・第24節(7月20日)名古屋(3〇0)

 新加入の谷村のデビュー戦ゴールなどで快勝し、3か月ぶりに最下位脱出

・第26節(8月16日)清水(3〇1)

 角田、デービッドの新加入組の得点で快勝。残留圏内まで勝ち点1差に接近

・第27節(8月23日)町田(0△0)

 7連勝中の町田と引き分け、17位に浮上。4月9日以来136日ぶりのJ2降格圏脱出に成功した。

・第34節(10月18日)浦和(4〇0)

 前半だけで今季最多4ゴールを奪う猛攻で大勝

・第35節(10月25日)広島(3〇0)

 植中、キニョーネスが2試合連続ゴールを奪い、守備陣も2戦連続無失点で今季3度目の連勝を飾る。

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