◆プロボクシング ▽54・5キロ契約8回戦 〇岡聖(1回TKO)ジラワット・プロムマー●(11日、東京・後楽園ホール)

 2023年度国体バンタム級王者の岡聖(23)=大橋=が、ジラワット・プロムマー(24)=タイ=を1回2分50秒TKOで下し、デビューから2戦連続初回KO勝利を飾った。

 チラワットの戦績は7勝(4KO)3敗。

 出だしから左フック、左ボディー、右ストレートを次々にヒットさせ、相手のパンチは「ちょっと多めに使った」というブロッキングでシャットアウト。右アッパーで片膝をつかせてダウンを奪うと、再開後に右ストレートで顔面をとらえたところでレフェリーが割って入った。

 今年4月22日のデビュー戦(6回戦)は、わずか42秒で初回KO勝ち。「とりあえず勝てたんで良かった。次につながるので」と喜ぶ一方で、「もっと長いラウンドをやりたかったですね。いっぱい準備をしてきたので。判定勝ちしたい気持ちです。きょうの目標は判定で勝つということだったので」と苦笑。連続初回KO記録には「まだ2試合ですけどね、3試合目から言えるかな。まだまだ、そこはあんまり意識しない方がいいかな」と述べた。

 デビューイヤーの2025年を、2戦とも初回KO勝ちでクリア。次戦へ向け「できるだけ被弾を少なくして、クリーンヒットで上回って勝てれば。

次こそ判定で勝ちに行きます」と冗談交じりに話し、「まだ2戦で2ラウンドなんで、ラウンド数を経験したいです。いきなりタフで倒れない相手とやるのは心配じゃないですか。練習とは全然違うので、試合でも経験しておきたい」と続けた。

 リング上のインタビューでは、今後について「組まれた試合を1試合ずつクリアしていけば、タイトルも自然と見えてくると思う。目標はもちろん世界チャンピオン。その先、偉大なチャンピオンを目指します」と高らかに宣言した。

 岡は、岡山・倉敷市出身。関西高から駒大に進学。23年に国体バンタム級で初優勝した。昨年の関東大学リーグ戦1部でフェザー級階級賞も獲得。アマチュアで50戦40勝(7RSC)10敗の戦績を残し、今年2月にB級(6回戦)のプロテストに合格した。4月のデビュー戦前には、米ラスベガスでのラモン・カルデナス(米国)との防衛戦を控えていた世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)とも6ラウンドのスパーリングを行った。

弟は日本フライ級13位の岡朱里(21)=ワタナベ=。

編集部おすすめ