西武からドラフト5位で指名された山村学園・横田蒼和(そうわ)内野手が12日、埼玉・川越市の川越プリンスホテルで入団交渉に臨み、契約金2500万円、年俸700万円(金額は推定)で入団を内諾した。

 高校の制服で交渉に臨んだ横田は「目標にしていたプロという舞台なので、そこに入れるという実感が少しずつわいてきました」と顔をほころばせた。

7月の埼玉県大会は背番号1で主将としてチームをけん引。準決勝で169球の力投をみせたが延長11回の末、甲子園に出場した叡明に惜敗。試合直後、「支えてくれた両親に恩返しをしたい」と涙したが、プロ入りを果たしてその言葉を実現できる。契約金の使い道については「両親にしっかり話を聞いて、ほしいものがあればプレゼントしたいと思います」と孝行息子ぶりを披露した。

 今回のドラフトでは横田を含めて育成1位の新井唯斗(八王子)、同2位の今岡拓夢(神村学園)と遊撃手3選手を指名。1年上には昨年ドラフト1位の斉藤もいるなど競争は激しい。「ライバルが多い分、しっかり聞けることも多いので、吸収して自分のプレーにつなげられたら」と貪欲な姿勢をみせた。守備では投手も経験したとあって強肩を生かしたスローイングが武器。打撃面では「逆方向に打てるのが強み。遠くに飛ばす技術に関しては体が小さな人にはできないので、そこを生かしてやっていきたい」。180センチ、87キロの恵まれた体格をいかんなく発揮していく。担当の十亀剣スカウトも「一番は体に力がある。

そこを生かした打撃が一番の魅力」と期待をかける。

 小学校6年時にはライオンズジュニアでプレー。高校も川越市の山村学園とあって地元の期待も大きい。「友だちも応援に来てくれることが多いと思うので、しっかりそこで活躍する姿をみせて、野球をやっている後輩に夢を与えられたら」と横田。その夢を必ず実現するつもりだ。(秋本 正己)

 ◆横田 蒼和(よこた・そうわ)2007年10月24日、埼玉県生まれ。18歳。東松山市・市の川小6年でライオンズジュニア入りし、松山中時代は行田シニアでプレー。山村学園では1年春から公式戦に出場し、3年夏は主将で背番号1をつけて投手と遊撃を兼任。準決勝では延長11回で169球を投げる力投をみせたが、惜しくも敗れた。180センチ、87キロ。右投左打。

高校通算25本塁打。

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