将棋の藤井聡太竜王=名人、王位、棋聖、棋王、王将=に佐々木勇気八段が挑戦する第38期竜王戦七番勝負第4局が13日、京都市伏見区の京都競馬場で指し継がれ、藤井竜王が勝利。4戦4勝として棋戦5連覇を果たし、23歳3か月にして史上最年少で史上3人目となる永世竜王の資格を獲得した。

既に永世棋聖、永世王位の条件もクリアしており、こちらも史上4人目となる3つめの永世称号の資格獲得者(永世3冠)となり、羽生善治九段(永世棋王、永世棋聖、名誉王座)の25歳11か月を上回る最年少記録になった。

 また、永世竜王の資格獲得は史上3人目で、こちらも渡辺明九段の24歳7か月を上回る史上最年少記録。さらに通算獲得タイトル数も渡辺九段を超え、歴代単独4位の32期目となった。

 京都競馬場での開催とあり、対局再開時には日本騎手クラブ会長の武豊騎手も見守った。互角の差し回しから状況が変化したのは先手・佐々木の111手目。後手・藤井のと金づくりを受けず、5段に桂を打ったことで後手優勢となった。角換わりの戦型から佐々木は115手目で8筋に角を打ち、王手をかけつつ飛車先を止めたが、藤井は飛車角交換に踏み切り、盤上は最終盤となった。

◆3つ以上の永世称号の資格獲得者(3冠目の資格獲得時の年少順)

<1>藤井聡太(23歳 3か月)永世棋聖、永世王位、永世竜王=永世3冠

<2>羽生善治(25歳11か月)永世棋王、永世棋聖、名誉王座、☆永世王位、☆永世王将、☆永世名人、☆永世竜王=永世7冠

<3>中原 誠(35歳 3か月)永世棋聖、十六世名人、永世十段、☆名誉王座、☆永世王位=永世5冠

<4>大山康晴(50歳 6か月)十五世名人、永世棋聖、永世王将、☆永世十段、☆永世王位=永世5冠

※☆は4つめ以降の永世称号。

◆永世竜王の資格獲得者(年少順)

<1>藤井聡太(23歳3か月)

<2>渡辺 明(24歳7か月)

<3>羽生善治(47歳2か月)

◆通算獲得タイトル数

<1>羽生善治99(138)

<2>大山康晴80(112)

<3>中原 誠64 (91)

<4>藤井聡太32 (34)

<5>渡辺 明31 (45)

※カッコ内は登場回数。

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