J2北海道コンサドーレ札幌の来季監督に、2022~24年8月まで当時J1の鳥栖を率いていた川井健太氏(44)が就任することが28日、分かった。複数の関係者が明らかにしたもので、今季最終のホーム・愛媛戦が行われる29日にも正式発表される。

 今季9年ぶりにJ2に降格した札幌は、1年でのJ1復帰を目標とするも、開幕4連敗に始まり、8月には監督交代もあるなど迷走。3試合を残して昇格の可能性が消え、28日時点で12位と苦しい1年となった。J2残留が決まった後、クラブは掲げている攻撃的スタイルを体現できる指揮官への変更を検討。その中で川井氏に白羽の矢を立てた格好だ。

 川井氏はJ2愛媛での指揮などを経て、2022年に当時J1鳥栖の監督に就任。1年目は11位、2年目は14位と上位進出とはならなかったが、数的優位を作りながら、ボールも人も動くアグレッシブな戦い方は注目を集めた。昨季は降格圏に沈んでいたことから8月に解任されるも、今季も複数クラブがオファーを出すなど、高い戦術眼を生かしたその手腕は、高く評価されていた。札幌は今夏も川井氏に対し、就任交渉にあたっていた。その際はまとまらなかったが、2度目のアタックで契約合意に達した。

 今年8月から指揮を執っている柴田慎吾監督(40)は、厳しい状況下で指揮官を受諾したことなどを考慮。クラブ内で配置転換される方向でいる。29日の愛媛戦が、現体制での最後の戦いとなる。

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