◆第78回鳴尾記念・G3(12月6日、阪神競馬場・芝1800メートル)=12月2日、栗東トレセン

 第78回鳴尾記念・G3(6日、阪神)でオールナット(牡4歳、栗東・高野友和厩舎、父サトノダイヤモンド)が重賞2勝目を狙う。前走のチャレンジCで、最内から力強く抜け出して待望の初タイトル。

高野調教師は「ようやく素質を形として重賞でも出せた」と会心の勝利を振り返る。

 抜かりない仕上げに自信が漂う。先月27日の1週前追い切りは栗東・坂路で一杯に追われて53秒3―12秒1。メリハリの利いた動きで加速ラップを刻んだ。同30日にも同コースで55秒2―12秒2と時計を出し、入念に負荷をかけている。トレーナーは「状態は本当に問題ない。前走よりも、もうひとつ良くなってきた」と納得の表情を浮かべる。

 14年秋華賞、15年ジャパンCを制した半姉ショウナンパンドラをはじめ、一族には活躍馬が多数。その良血がいよいよ花開きつつある。「もともといい馬だと思っていたけど、充実してきた。G3で満足したくない素材」。ここを通過点に、トップホースへの階段を駆け上がる。

(山本 理貴)

編集部おすすめ