日本高野連は5日、大阪市内で理事会を開き、7イニング制導入の決定を見送り、継続して議論することを発表した。「7イニング制等高校野球の諸課題検討会議」から、センバツが第100回を迎える2028年から「全ての公式戦で」、猛暑への対策が急務な夏の選手権大会については「可及的速やかに」に採用することが望ましいとの最終報告を受けたとを明かした。
同会議は1月から10度の議論を重ね、従来よりも6アウト減らすことが、肩、肘や熱中症を含む健康対策、部員数の減少、教員の働き方改革に有効と判断。また歴史的、社会的見地からドーム球場などではなく、甲子園で全国大会を開催することが望ましいとの方針も示した。延長戦は段階的に短縮し、近年はタイブレークを導入。投球数制限も取り入れ、来年からは指名打者制が採用される。今秋の国民スポーツ大会では7回制で開催され、仙台育英の須江航監督は「扉が開く前に終わる」と実感しつつも「高校野球らしさは変わらない。濃縮される可能性もある」と話していた。
外部による登録モニター向けの調査では、賛成35・9%、反対25・0%だったものの、加盟校については7割が反対。選手の出場機会が減るため、部員が61~80人の学校では反対が91%を占めた。過去大会との記録の比較が困難になるなど、影響も大きい。この日は報告を受けるのみにとどめた宝馨会長は「導入の可否や開始時期などを含めて今後、理事会で議論していく。アンケート結果も参考にしたい」と説明し、決定のめどは示さなかった。
ビデオ検証導入は都道府県大会での採用に向けて知見を蓄積するため、全国大会(センバツ、夏の甲子園、明治神宮大会)で導入をする方針が提言された。










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