◆明治安田J1リーグ▽第38節 鹿島2―1横浜FM(6日・メルスタ)
鹿島が横浜FMを2―1で下し、9シーズンぶり9度目のJ1制覇を果たした。主要タイトル通算21冠目となり、Jクラブ最多を更新した。
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19歳の鬼木達は、カシマスタジアムのスタンドで衝撃を受けた。「こんなに差がつくのか、と」。スコアは『鹿島5―0名古屋』。J開幕年の1993年5月16日、「ギリギリの参入だったし、もしかしたらすぐ試合に出れちゃうのかな」という淡い期待は打ち砕かれた。市船橋高から加入した高卒1年目のMFは、鹿島の歴史的1勝目に震えた。
94年途中まで同僚だったジーコ氏は「一生懸命練習する選手だったよ」と目を細める。通算6シーズンの在籍でリーグ戦出場は27試合。出場機会に恵まれなかったが「姿勢を学べたことは大きかった。あれがなければ今の自分はない。ここで勝負ってものを学んだ」と言い切る。
17~24年に率いた川崎で、主要タイトル7冠を達成。川崎指揮官退任のタイミングで、鹿島からオファーが届いた。
選手への要求は厳しい。エースの鈴木は「俺、相手とも戦ってるけど、鬼さんとも戦ってますから」と笑う。1月のキャンプでは、あまりの厳しい練習に食欲不振に陥る選手も。ある選手は「鬼さんの練習は頭を使うから脳にくる。毎日頭痛」と苦笑いする。
「パスサッカーをしようなんて思ってない。技術が高まれば、いろんな選択肢が生まれる」という考え方から、技術を磨かせた。同時に「鹿島らしさって、自分は『強さ』だと思っている」と定義し、逃げるような消極的プレーは断固許さなかった。鈴木は「やっぱり選手の扱いがうまい。満足させない。
監督通算8冠目。複数クラブでのリーグVは史上初の快挙となった。「何だかんだ、ホッとしている気持ちが1番」と柔らかい笑みを浮かべた。来季以降の続投も内定している。50歳にして人生で初めて経験した単身赴任生活は、まだまだ続くことになりそうだ。(岡島 智哉)

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