宝塚月組公演の三国志炎戯「RYOFU」、Amazing Fantasy「水晶宮殿(クリスタルパレス)」が、6月6日に東京宝塚劇場で開幕する(7月19日まで)。

 時は189年。

古代中国は并州(へいしゅう)にて、猛将・呂布が戦果を挙げていた。史上最強とうたわれる武将・呂布をトップスター・鳳月杏(ほうづき・あん)が熱演。最初は丁原に仕えたが、彼を殺害して董卓(とうたく・風間柚乃)に仕え、後に董卓も殺害する裏切りの武将だ。「主演で主役が悪っていうのはなかなかない設定なので、すごく私はうれしかったですね」と声を弾ませる。

 武器である槍(やり)の「方天画戟(ほうてんがげき)」を自在に操り、慈悲もなく次々と切り捨てていく様は痛快。「本当に裏切りまくることを楽しみながらやっています。組のみんなを切りまくっているんですけれども、それも楽しいというか。すごい高揚感みたいなのがありますね」と楽しんでいる。妻となる雪蓮を、トップ娘役・天紫珠李(あまし・じゅり)が清らかさの中に芯のある女性を好演。呂布との対比が面白い。董卓を演じる風間も、呂布とはまた違う“悪”を見せ存在感を発揮。それぞれの個性が爆発した、宝塚ならではの三国志に仕上がっている。

 ショーではマントに剣を持っているメテオとして登場する鳳月。「私がいろいろな宝石を集めて、一つのクリスタルパレスを作るというストーリーがあるので、また違うお芝居をするような感覚です」とほほ笑む。ショーではあまり見ないマントにロングブーツ姿のビジュアルは必見。自身も「こんなものを着て踊るのは初めて」という新鮮さがある。冒頭では悪役デビル・フリーザーとして風間が場内を支配。過去の記憶として、マッチ売りの少女と手を取り合い踊り出すシーンは温かい気持ちになる。

 来年3月28日付での退団を発表したばかりの鳳月と天紫のトップコンビ。芝居とショーにさらに磨きがかかった姿をお見逃しなく。(ペン&カメラ・古田 尚)

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