◆春季高校野球関東大会▽決勝 横浜13―3浦和学院(24日・千葉県野球場)

 決勝は横浜(神奈川1位)が浦和学院(埼玉1位)に勝利し、村田浩明監督(39)が主将を務め、捕手としてエース・涌井秀章(現中日)とバッテリーを組んだ2004年以来、22年ぶりに春の関東の頂点に立った。

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 今大会、ベンチで指揮を執る村田監督のシルエットは、センバツ時とは別人だった。

 囲み取材を終えると、指揮官は照れ笑いを浮かべ、言った。

 「16キロやせたんですよ。今、72キロです。朝4時から歩いています」

 なぜ、そこまで。村田監督は言葉を紡いだ。

 「甲子園で負けて。昨年優勝したのに、1回戦で負けて帰ってきて。死ぬほど悔しかった。だから、マジで自分を追い込んでやろうと思って」

 センバツ連覇の期待も高まる中で臨んだ、春の聖地。神村学園(鹿児島)に0-2で敗れ、初戦敗退した。このままではダメだ。何かを変えなくては。

そこで己に課したのは減量だった。

 効果はあった。指揮官の本気はナインに“見える化”して、一目瞭然だったからだ。

 今秋ドラフト1位候補のエース・織田翔希(3年)は準決勝後、今大会のチームを取り巻く空気について、こんな話をしてくれた。

 「監督さんの熱量もそうですし、それに対して選手が少しでも応えようとする力がついたんじゃないかと思います。『失敗しているからこそ負けられない』と、小野(主将)が常々言っている言葉です。みんなでやっていこうという気持ちが、一段と強くなっているんじゃないかと思います」

 村田監督は言う。

 「選手たちからパワーをもらって、『よし、俺もやらなきゃな』って、気合が入っています」

 22年前は春の関東を制覇した勢いのまま、夏の甲子園で8強入りも、準々決勝では北海道勢初の日本一に輝いた駒大苫小牧(南北海道)に1-6で敗れた。

 今年の夏は、どんなドラマが生まれるのか。勝者も敗者も多くの学びを得て、熱い季節に向かっていく。(編集委員・加藤 弘士)

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