◆第67回宝塚記念・G1(6月14日、阪神競馬場・芝2200メートル)

 偉業達成の瞬間は目前に迫っている。25年日本ダービー馬のクロワデュノール(牡4歳、栗東・斉藤崇史厩舎、父キタサンブラック)は大阪杯、天皇賞・春を連勝。

全10戦で手綱を執る、主戦の北村友一騎手と史上初の古馬G1春3冠へ向け、最終関門となる春のグランプリに挑む。

 大阪杯は4か月の休養明けで馬体重はプラス10キロ。レース当日に坂路入りして臨み、ロングスパートから逃げ粘るメイショウタバルを捉え切った。勝利後、鞍上は「今年はクロワデュノールという馬が主役だと思っている。ずっと主役で引っ張っていけるように」と高らかに宣言。勢いそのままに天皇賞・春も底力を見せ、直線の早仕掛けからヴェルテンベルクの強襲を約2センチ差で封じ込めた。

 春3戦目の見えない疲れを考慮し、今回は短期放牧を挟んでの調整。「少し緩んじゃったかな」と斉藤崇調教師は明かすが、中間は栗東・CWコースで団野大成騎手が騎乗し、水曜、日曜と連日の併せ馬を敢行。攻めの姿勢を貫き、レースへ向けた調整は十分と言える。

 3日の1週前追い切りは台風6号による暴風雨も苦にせず、雨風を切り裂いた。3頭併せの最後方から強靱(きょうじん)な体幹と力強い脚取りで、6ハロン84秒1―11秒6で最先着。斉藤崇師は「息遣いとかその辺は大丈夫。

気持ちの部分と体の引き締めの部分だけかなと思う」と冷静に分析した。引き揚げてきた馬体の雰囲気、落ち着き、後肢の入りも抜群で、3冠ロードのラストレースに万全の態勢だ。

 自身も含めG1馬5頭、合計12勝を挙げるトップホースが集う一戦。だが、ファン投票で24年のドウデュースを約13万票上回る、歴代最多の36万6039票を獲得し、主演を務めるのはクロワデュノールだ。「応援していただいてありがとうございます。春(古馬)3冠を目指して頑張ります」と指揮官。ファンの期待にもきっちり応え、日本競馬史に名を刻む。(松ケ下 純平)

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