◆報知新聞社後援 第75回全日本大学野球選手権記念大会▽1回戦 函館大2―1上武大(9日・神宮)

 大番狂わせが起きた。16年ぶり4度目の出場となった函館大(北海道学生)が、3年連続21度目の出場となった強豪・上武大(関甲新学生)を撃破した。

 初回に1番・寺門史優(3年=秋田商)の先頭打者本塁打などで2点を先制。投げては春のリーグ戦6登板で自責点0のエース・石岡流音(4年=函館大有斗)が9回128球を投げ抜き、上武大打線を4安打1失点、5奪三振に封じる力投で2回戦進出を決めた。石岡は「こういう舞台で強いチームと対戦することも初めての経験だった。少し自分にも自信がつきました」と、充実の汗をぬぐった。

 軸足にしっかりと体重を乗せ、ドジャース大谷翔平を思わせるような投球フォーム。「トレーナーから体の使い方のタイプが大谷さんと同じと言われた。そこまで意識はしてなくて、体重を軸足に大胆に乗せて、そこから前に出る意識が似たスタイルになっている」と分析する。最速は148キロながら「球の勢いがあってもコースがバラバラだと捉えられる」と球威よりも制球を重視。変化球を低めに集めるスタイルで、9回まで投げ抜いた。

 冬の間、雪でグラウンドは使えない。室内練習場はなく、練習はビニールハウスと体育館で行う。フィジカルトレーニングでは、特に力を瞬間的に入れる動作に注力。

「直球でも、スライダーでも全部、瞬間で決まる」と、冬に鍛え抜いた肉体が制球力を支えている。

 相手は2013年に日本一、22年にも準Vと全国大会常連の上武大。試合前には敗戦を予想する声が多かったというが、右腕は自然体を貫いた。「逆にそれがやりやすかった。何も重圧を感じなかった。淡々と投げることしか考えていなかった」。相手先発のプロ注目右腕・木口永翔投手(4年=筑陽学園)に投げ勝ち、ジャイアントキリングを決めた。

 10日の2回戦では、慶大(東京六大学)と激突。格上との対戦が続くが、「次の相手もすごい強いけど、逆にそういう相手とやったことがないので、楽しみが強い」。挑戦を楽しめる心の強さが、北国のエースにはある。

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