◆第67回宝塚記念・G1(6月14日、阪神競馬場・芝2200メートル)

 悔しいかな、予想も馬券も“後の祭り”になっては遅い。先週の安田記念は8番人気の伏兵シックスペンスが、好位2番手で折り合う理想的な競馬で待望のG1初制覇を果たした。

これまで昨年の安田記念も含めてG1でしつこく本命を打ってきたが、今回は無印としてしまう大失態を犯した形だ。なかなか陣営のトーンが取材で上がってこなかったことが理由だが、転厩2戦目でブリンカー初装着という“勝負手”を軽く見てしまったのは猛省だ。

 豪華メンバーがそろった宝塚記念は、かえって実績馬がひしめいていて予想の切り口は難しいように感じる。そこで先週の反省を生かすべく、条件替わりや馬具をチェックしていたところ、一頭の馬に目が留まった。それはブリンカー初装着だった昨年の有馬記念で12番人気ながら2着に激走したコスモキュランダ(牡5歳、美浦・加藤士津八厩舎、父アルアイン)である。

 そこで改めて加藤士調教師を直撃すると、「集中力をちゃんと保つためが一番です。もともと集中力が散漫なタイプで、いい方向に向いてくれてよかった」と狙いと効果を明かしてくれた。美浦・Wコースでの1週前追い切りでは、あえてブリンカーを外して、6ハロン81秒0―11秒3の好時計。その理由も「調教では必要ないし、下手に着けすぎて馬が慣れてしまうと意味がないので」と、大事な“ピース”として考えていることが分かった。

 7着に敗れた前走の日経賞は、最後の4コーナーでごちゃついた不利が敗因で参考外と言える。「人気がない時の方が自由に乗れるので、一発決められたらうれしい」と指揮官。これは軽くは扱えない。

(坂本 達洋)

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