大企業でも作れなかった自動野菜収穫ロボットをなぜスタートアップが作れたのか

菱木「農家さんそれぞれに名前を付けてもらおうと思って、ロボットには名前を付けないことにしたんですよ。説明会とかで農家さんたちにロボットに触れてもらっていると、最初はロボットと呼んでいたのが、いつの間にか『ロボットちゃん』って呼んでくれるようになるんです。それぞれの農家さんに名前を付けてもらって、愛着をもって利用してほしいですね」

菱木氏は優しい表情でそう話してくれた。

畑の畝(うね)と畝の間には白いテープが敷かれており、ロボットはそのテープに沿って走行している。不規則に生えているアスパラガスの前まで進むと止まり、アスパラガスに向けて的確にアームが伸びる。アームの先端にはアスパラガスを挟むハンドがついており、ハンドがアスパラガスを掴むとハンドについていたカッターがアスパラガスを切断するのだ。切られたアスパラガスは、そのままカゴの中に収穫されていく。

一連の動作があまりにもスムーズで、まるで人が操作しているかのようだ。

カゴが満杯になると農家の人のスマホに通知が届くという。カゴの交換さえしていれば、他の野菜の収穫をしたり、家で休んだりしている間にアスパラガスの収穫を代わりにやってくれるのだ。いずれはカゴの交換や充電すらも自動で行えるようにする構想もあるようだ。

菱木「今は講演会やデモを行うために全国を飛び回っているんですが、デモを見た9割の農家さんが欲しいと言ってくれますね。実は野菜は大豆などの穀物に比べて単価が高いので、野菜を育てたい農家さんは多いんです。しかし、野菜の収穫が大変なため、渋々諦めている農家さんもいました。
 
うちのロボットを見てくれたときに『収穫の人手がかからないなら野菜を育てたい』と話してくれる農家さんもいるんです。作付面積を増やしたくても人手が足りないことがネックになっている方もいるので、このロボットを使ってたくさん野菜を作ってたくさん稼いで欲しいですね。
 
今はアスパラガスとキュウリの開発を中心に進めていますが、この技術を応用して他の野菜も自動で収穫できるようにしていく予定です。収穫できる野菜が増えれば、それだけ多くの農家さんに貢献できることになるので」


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