日本の賃貸物件は画一的で面白みがない。そんな思いから、じつに3年がかりで築40年超の賃貸アパートをセルフリノベーション。唯一無二の理想的な空間をつくり上げたKさん。古びた和室からヨーロッパの伝統を受け継いだコテージスタイルへ、妥協なきこだわりを詰め込んだカスタマイズ部屋を取材しました。
千葉県松戸市のとある駅から徒歩約15分。一戸建てやマンションが並ぶなか、少し年季の入ったアパートがKさんのご自宅です。
2013年7月にここへ越してくるまでは、東京都内に住んでいたというKさん。それがなぜ、地縁もまったくなかったという松戸市に転居したのでしょうか。
「それまでデザイナーズマンションの部屋を転々としていたのですが、家賃も割高ですし、そもそも日本って同じようなデザインばっかりだなと思うようになったんです。もっと安くて満足度が高い部屋に住みたいという気持ちがふつふつと湧いてきました。でもいっこうに納得できる物件がなくて、それならボロボロの家でもいいから、自分でフルリノベしてしまおうと決心しました。そんなときに出会ったのが、この物件だったんです」(Kさん)
エリアにこだわらず、都心から1時間程度の場所でDIY可・ペット可の物件をネットで探していたところ、こちらの物件がヒット。不動産会社に、「何をやってもいい」と言われたことが決め手になったようです。