埼玉県の北西部、秩父郡に属する横瀬町。県内でも知名度が高いとはいえない街だが、「2021年 住み続けたい街(自治体/駅)ランキング首都圏版」(SUUMO調べ)でTOP50位以内にランクインした。埼玉県下に限れば、なんと4位! 人口8000人の横瀬町が、「なぜ住み続けたい」と思われているのか? どんな魅力が隠されているのか? その謎を紐解くべく、横瀬町で生まれ育ち、街づくりに関わる田端将伸さん(横瀬町役場まち経営課)に聞いてみた。
「横瀬町で何かやりたい人」をバックアップする仕組み
――さっそくですが、地域住民が投票した「住み続けたい街ランキング」にて、なぜ横瀬町が上位にランクインしたと思いますか?
田端将伸(以下、田端):じつは横瀬町では、数年前から官民が連携した街づくりプロジェクトを進めてきました。今回の埼玉県下で4位という結果は、それが少しずつ実を結びはじめている証ではないかと思います。

横瀬町職員の田端将伸さん(写真撮影/藤原葉子)
――どのような取り組みなのですか?
田端:まちづくりのアイデアを形にできるプラットフォーム「よこらぼ」を使い、さまざまなプロジェクトを行っています。個人、団体・企業を問わず、「横瀬町で何かをやってみたい」という熱意を持つ人が、「よこらぼ」を通じて、さまざまなことにチャレンジできるんです。
――なるほど。具体的なプロジェクトについて伺う前に、そもそも「よこらぼ」はどういった経緯で生まれたのですか?