本日11月19日、宇宙飛行士の星出彰彦さんが国際宇宙ステーション(ISS)での長期任務を終えて帰還する。2012年7月15日にソユーズによって打ち上げられて以来、星出さんはなんと約4カ月にわたって宇宙に滞在していた。

この期間中、さまざまなメディアで星出さんの活躍は取り上げられていたが、一体どのようにして宇宙飛行士と連絡を取るのだろうか? 星出さんの宇宙での活動をサポートしている宇宙航空研究開発機構(JAXA)に話を伺った。

「ロシア以外の国際パートナーとISS間の通信連絡は、米国のホワイトサンズ地上局と米国のデータ中継衛星(TDRS)を経由して行われます。一方、ロシアは国内の衛星追跡局を活用し、ISSとの直接交信が可能な時間帯にのみISSとの通信連絡を取っています」

なるほど。では、例えば家族や友人などにプライベートな連絡を取りたい場合はどうするのだろうか? 

「テレビ電話などで毎週家族と15分程度交信する時間を設けています。また、インターネット環境を提供しているので宇宙から地上にいる家族や友人に宛てて日本語でメールを送ることもできますよ」

宇宙空間にもインターネット環境があるとは驚きだ。星出さんがTwitterで近況報告できたのもこのためか。

宇宙空間という閉鎖隔離環境で作業をする宇宙飛行士は、多くのストレスを抱えることになる。だからこそ、いかにしてストレスを緩和するかが重要だという。そのため、CDや本など個人で楽しめるものを持っていくことも可能なのだとか。また、「作業時間は適正か?」「作業と休息のバランスは取れているか?」「睡眠はきちんと取れているか?」といったスケジュール分析も常に行われているそうだ。

こうした環境下で無事に任務を完了させて地球に帰ってくる星出さん。だが、宇宙から帰還した宇宙飛行士は、無重力状態から重力が働く環境に戻ってくるなど劇的に環境が変化することや、地球を離れたことによる価値観や人生観の変化などによって、精神心理的な負荷・重圧がかかって苦しむこともあるという。

そのため、担当者による精神心理ケアが行われるそうだ。こうして得られた情報は次の宇宙飛行に役立てるそうだ。

次は一体どのような人が宇宙に飛び立つのだろうか。今後も日本人宇宙飛行士の活躍に期待しよう。

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